国内

友達偏重に違和感の蛭子能収 友達いないが「それがなんだ」

ひとりぼっちの良さを語る蛭子さん

 高齢化社会により、近年、独居老人が増え続けている問題があるが、ひとりぼっちがさみしい――そんな悩みを抱える高齢者とはまるで対照的な“老い方”をしているのが、人気タレント・蛭子能収さん(68才)だ。

 漫画家、俳優、タレントと多方面で活躍するが、いつでもどこでも歯に衣着せぬブラックなキャラクター。一時メディアから遠ざかっていたが2007年に放送が始まった、太川陽介(57才)との珍道中『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』(テレビ東京系)での自然体がじわじわとウケ、数年前に再ブレークを果たした。

 土地の名産を食べずに、好物のとんかつやカレーを気ままに食べる。太川ができるだけ先へ歩を進めようとしても、宿泊地に雀荘がなければ、前進は断固反対する。そんな蛭子さんの行動が愛らしくもあり、“自由人”“下手に気を使わない自然体のお手本”と羨望を集めたのだ。

 当の本人としてはこの評価は心外なようで、「かなりいろいろ人に気を使っているつもりなのに」と、つぶやく。

「相手よりちょっと下にいるように振る舞いますし、衝突してもぼくがすぐに折れちゃうので、人とけんかをしたこともありません。“わかりました、あんたの言う通りにしましょう”って。争っても気分が悪くなるだけだから、けんかはしないで降りるほうですね。仕事の現場でも、余計な口出しはしません。ぼくも漫画家だから、作品にいろいろ言われたら面白くない気持ちは、よくわかるんです」(蛭子さん・以下「」内同)

 そんな蛭子さんが2014年に出版した、人間関係や友達づきあいについてまとめた『ひとりぼっちを笑うな』(角川書店)は、今年10万部を超えるベストセラーになった。現代の“つながりたい社会”に違和感があったことが出版のきっかけだ。

 著書では、「安心感を求めるための友だち作りなんてやってもしょうがない」、「人間関係に悩むならひとりでやれる仕事を探してみては?」など、“ひとりぼっちの良さ”について決して押しつけがましくなく記している。

「ぼくには、昨今の友達偏重の流れがわからない。自分が本当にやりたいことを我慢してまで、相手の顔色や空気を読む必要なんて、ないと思うんです。いつもひとりぼっちで行動して、友達みたいな人もいませんが、それがなんだというのだろう。むしろ、ひとりでいることのよさについて伝えたい、と思ったんです」

※女性セブン2016年4月21日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン