国内

天皇、皇太子、秋篠宮による頂上会談で皇室新時代へ

皇室新時代へ突入か

 モーニングに身を包んだ天皇はゆったりとした足どりで鳥居をくぐり、陵墓前で玉串を供える。お気持ちを記した御告文を述べた後、深々と頭を下げた。4月3日、奈良県橿原市の神武天皇陵で同天皇崩御2600年に合わせた式年祭が執り行なわれた。天皇皇后両陛下に秋篠宮夫妻も付き従った。

 同じ頃、奈良に姿を見せなかった皇太子夫妻は皇居・宮中三殿で大役を果たしていた。歴代天皇や皇族の霊が祀られている皇霊殿で祭祀が行なわれた。皇太子は天皇の名代、さらに雅子妃が皇后の名代として古式装束を纏い拝礼した。

 雅子妃の宮中祭祀への参列は2009年に行なわれた昭和天皇崩御20年の式年祭以来で7年ぶりである。皇室ジャーナリスト・神田秀一氏が言う。

「皇霊殿の中には天皇皇后に皇太子と皇太子妃しか立ち入ることが許されない神聖な場所です。

 これまで雅子さまは祭祀に対して消極的だと伝えられてきた。だが、今回、雅子さまは美智子さまの名代ですから体調不良などの理由で欠席するわけにはいかなかった。ですから雅子妃は相当な覚悟で臨まれたはずです。雅子さまが見事に務められたことに両陛下も安堵していることでしょう」

 神武天皇は古事記や日本書紀に登場する初代天皇で、皇統の祖とされる人物。その没後2600年という歴史的な一日に、両陛下、皇太子夫妻、秋篠宮夫妻が一致して祭祀でそれぞれの役割を果たした。後に詳述するが、そこには天皇のこれまでにない強い思いがあった。

 というのも、近年、皇族の足並みの乱れは国民の目にもはっきりと見てとれたからだ。2012年春頃から月一回のペースで天皇、皇太子、秋篠宮が皇居に集まり、意見交換などをする「三者会談」の場を持ってきた。

「両陛下と東宮一家のコミュニケーション不足を懸念した当時の羽毛田信吾宮内庁長官が発案したものです。皇太子殿下と秋篠宮殿下の間にも幾度も“確執”が伝えられただけに兄弟で話をするいい機会となりました。またこの会談には宮内庁長官や侍従長が同席することもあるようです」(宮内庁関係者)

 皇統問題に始まり皇族減少問題、天皇の公務の分担、雅子妃の病気、悠仁親王の帝王学など、皇太子と秋篠宮が中心となる「皇室の未来」についての話し合いを重ねているという。

 だが「三者会談」は、これまで思うような成果を挙げていなかった。

関連記事

トピックス

「夢みる光源氏」展を鑑賞される愛子さま
【9割賛成の調査結果も】女性天皇についての議論は膠着状態 結婚に関して身動きが取れない愛子さまが卒論に選んだ「生涯未婚の内親王」
女性セブン
勝負強さは健在のDeNA筒香嘉智(時事通信フォト)
DeNA筒香嘉智、日本復帰で即大活躍のウラにチームメイトの“粋な計らい” 主砲・牧秀悟が音頭を取った「チャラい歓迎」
週刊ポスト
『虎に翼』の公式Xより
ドラマ通が選ぶ「最高の弁護士ドラマ」ランキング 圧倒的1位は『リーガル・ハイ』、キャラクターの濃さも話の密度も圧倒的
女性セブン
羽生結弦のライバルであるチェンが衝撃論文
《羽生結弦の永遠のライバル》ネイサン・チェンが衝撃の卒業論文 題材は羽生と同じくフィギュアスケートでも視点は正反対
女性セブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
撮影前には清掃員に“弟子入り”。終了後には太鼓判を押されたという(時事通信フォト)
《役所広司主演『PERFECT DAYS』でも注目》渋谷区が開催する「公衆トイレツアー」が人気、“おもてなし文化の象徴”と見立て企画が始まる
女性セブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン