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抗がん剤の副作用 免疫力の低下や味覚障害など

 抗がん剤には吐き気、脱毛といったイメージが先行する。治療を終えた北斗晶(48才)も、熊本の被災者に向けて《私と同じ抗癌剤治療をされてる方や癌の方がいらっしゃったら、ぜひ教えて頂けたらと思います》というコメントとともに、国立がん研究センターの、がん患者に向けた呼びかけをブログに掲載。

 それは、感染症になりやすいためがれきの撤去作業、ヘドロの除去、家屋の掃除を控えたほうがよいというものだった。実際、治療中はどのように過ごせば良いのか? 濱岡ブレストクリニック院長の濱岡剛さんはこう解説する。

「抗がん剤の治療期間は乳がんのタイプによりますが、3か月か半年間。点滴をした翌週くらいから1週間ほど白血球が減って免疫が低下します。その間はできるだけ人混みを避け、インフルエンザなど感染症にかからないよう気をつけます。マスクや手洗いを心がけましょう」

 ただし、家に引きこもる必要はない。あなたは仕事や子供の学校行事に行くこともできる。

「大切な行事には参加できますし、それに参加するために抗がん剤を投与する時期を調整することもあります。副作用の出方や感じ方は個人差がありますが、副作用を抑える薬が処方されます。つらくて治療途中で終わるかたは100人中1人もいません。ほとんどのかたが無事に治療を終えています」(濱岡院長)

 また、抗がん剤の副作用で、一時的に味覚が低下したり味がわかりにくくなる味覚障害になることもある。いちばん多い悩みは、自分が味わえないのに料理を作るむなしさだという。

 国立がんセンター東病院サポーティブケアセンター副室長の坂本はと恵さんはこう語る。

「気持ちに折り合いをつけて対処する部分が大きくなりますが、つらいときはスーパーでお総菜を買ってもいいと思います。家族の皆さんにはくれぐれも心配だからといって、患者さんがやっていた役割を奪わないでください、とお伝えしています」

 北斗も、1月30日のブログに家族で取った豪華な夕食をアップしながらも「残念ながら全部私には薄ぼけた味に感じちゃうんだ」と綴っている。

 もし、それでも料理を作りたい時は――。

「ご自身の食事はがん患者さん向けのレシピ本を活用するといいですね。治療中は酢の物が味わいやすいようです。家族の分に関しては途中まで調理して、味つけは家族にお願いするのも手です」(坂本さん)

※女性セブン2016年5月12・19日号

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