国内

保育園と幼稚園に分かれているのは全く意味なしと大前研一氏

 1億総活躍社会を目指すので、子育てしている女性もどんどん働いてくださいと政府はいうけれど、働くために子どもを預けられる保育園が見つからない。保育園に入る順番を待つ子どもが多すぎる「待機児童問題」は、いまや政治的争点になっている。

 しかし、そもそもそれは国政で論じるのは筋違いだと経営コンサルタントの大前研一氏は言う。待機児童問題を解消するためには、どんな方法が考えられるか、大前氏が解説する。

 * * *
「保育園落ちた日本死ね!!!」という保活(子供を保育園に入れるために保護者が行なう活動)に失敗した母親のブログが大きな波紋を呼んだことから、待機児童問題が今夏の参議院選挙で主要争点の一つになると報じられている。

 たしかに、待機児童問題は働いている親たちにとって非常に深刻な問題だ。しかし、それを国政選挙で議論するのは筋違いだと私は思う。

 かつての日本では、乳幼児は大家族の中で祖父母や兄姉などが面倒を見ていた。その後、都市化や核家族化が進み、家族では世話ができなくなったわけだが、結論から先に言えば、この問題を解決しなければならないのは国ではなくコミュニティ、すなわち地方自治体である。各自治体が、その地域に合った解決策を考えるべきなのだ。これは私が1995年の東京都知事選挙に立候補した時から主張し続けていることである。

 そもそも、乳幼児を預かる施設が保育園(正式には保育所)と幼稚園に分かれているのは全く意味がない。これは文部科学省と厚生労働省の縄張り争いにすぎず、日本以外にそんな区別をしている国は寡聞にして知らない。

 また、保育園も幼稚園も、国が定めた基準を満たして自治体の認可を受けないと、国・都道府県・市区町村からの補助金がもらえない。保育園の場合であれば、児童福祉法に基づいて国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士などの職員数、給食設備、防災管理、衛生管理など)を満たす必要がある。

 たとえば、保育面積の最低基準は、乳児室(ハイハイする前)が1人あたり1.65平方メートル、ほふく室(ハイハイする2歳未満の乳児)が1人あたり3.3平方メートル、2歳以上が1人あたり1.98平方メートル(園庭などは1人あたり3.3平方メートル)となっている。保育士は0歳児3人に1人、1~2歳児6人に1人、3歳児20人に1人、4~5歳児30人に1人配置しなければならない。

 自治体は、この規定に従って認可するかどうかを判断しているわけだ。

トピックス

夫・井上康生の不倫報道から2年(左・HPより)
《柔道・井上康生の黒帯バスローブ不倫報道から2年》妻・東原亜希の選択した沈黙の「返し技」、夫は国際柔道連盟の新理事に就任の大出世
NEWSポストセブン
新潟で農業を学ことを宣言したローラ
《現地徹底取材》本名「佐藤えり」公開のローラが始めたニッポンの農業への“本気度”「黒のショートパンツをはいて、すごくスタイルが良くて」目撃した女性が証言
NEWSポストセブン
妻とは2015年に結婚した国分太一
《セクハラに該当する行為》TOKIO・国分太一、元テレビ局員の年下妻への“裏切り”「調子に乗るなと言ってくれる」存在
NEWSポストセブン
1985年春、ハワイにて。ファースト写真集撮影時
《突然の訃報に「我慢してください」》“芸能界の父”が明かした中山美穂さんの最期、「警察から帰された美穂との対面」と検死の結果
NEWSポストセブン
歴史学者の河西秀哉氏
【「愛子天皇」の誕生を希望】歴史学者・河西秀哉氏「悠仁さまに代替わりしてから議論しては手遅れだ」 皇位継承の安定を図るには“シンプルな制度”が必要
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「給料もらっているんだからさ〜」国分太一、若手スタッフが気遣った“良かれと思って”発言 副社長としては「即レス・フッ軽」で業界関係者から高評価
NEWSポストセブン
ブラジル訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《クッキーにケーキ、ゼリー菓子を…》佳子さま、ブラジル国内線のエコノミー席に居合わせた乗客が明かした機内での様子
NEWSポストセブン
”アナウンサーらしくないアナウンサー“と評判
「笑顔でピッタリ腕を絡ませて…」元NMB48アイドルアナ・瀧山あかねと「BreakingDown」エース・細川一颯の“腕組み同棲愛”《直撃に「まさしくタイプです(笑)」》
NEWSポストセブン
グラビアのオファーも多いと言われる中川安奈アナ(本人のインスタグラムより)
《SNSで“インナーちらり笑”》元NHK中川安奈アナが森香澄の強力ライバルに あざとキャラと確かなアナウンス技術で「ポテンシャルは森香澄以上」との指摘
週刊ポスト
不倫が報じられた錦織圭、妻の観月あこ(Instagramより)
《錦織圭・モデル女性と不倫疑惑報道》反対を押し切って結婚した妻・観月あことの“最近の関係” 錦織は「産んでくれたお母さんに優しく接することを心がけましょう」発言も
NEWSポストセブン
お疲れのご様子の雅子さま(2025年、沖縄県那覇市。撮影/JMPA) 
雅子さまにささやかれる体調不安、沖縄訪問時にもお疲れの様子 愛子さまが“異変”を察知し、とっさに助け舟を出される場面も
女性セブン
インドのナレンドラ・モディ首相とヨグマタ・相川圭子氏(2023年の国際ヨガデー)
ヨグマタ・相川圭子氏、ニューヨーク国連本部で「国際ヨガデー」に参加 4月のNY国連協会映画祭では高校銃乱射事件の生存者へ“愛の祝福”も
NEWSポストセブン