芸能

カバー続々『木綿のハンカチーフ』は太田裕美の手離れた

太田裕美のあの名曲は60人以上がカバー(オフィシャルサイトより)

 まずは、ランキングを見てほしい。

『ザ・ベストテン』(TBS系・1978年1月~1989年9月)が最高視聴率を記録した日のベスト10

【1】ハイスクールララバイ/イモ欽トリオ
【2】白いパラソル/松田聖子
【3】悲しみ2(トゥー)ヤング/田原俊彦
【4】守ってあげたい/松任谷由実
【5】もしもピアノが弾けたなら/西田敏行
【6】まちぶせ/石川ひとみ
【7】みちのくひとり旅/山本譲二
【8】もういちど思春期/郷ひろみ
【9】メモリーグラス/堀江淳
【10】ブルージーンズメモリー/近藤真彦

 このランキングは、歌番組『ザ・ベストテン』、1981年9月17日放送時のランキングだ。この後、長きにわたって音楽シーンを牽引していく歌手たちが綺羅星のごとく並んだこの日、番組は歴代の最高平均視聴率41.9%を記録した。当日見ていたという人、そして今でも全曲口ずさめる、という人も少なくないだろう。

 1980年代前半といえば、バブル景気前夜。日本が経済大国への階段をのぼっていたその時期に、テレビを彩っていたのが歌番組だ。「なめ猫」がブームとなり、『窓ぎわのトットちゃん』がベストセラーとなったこの年のNHK紅白歌合戦の平均視聴率は74.9%。トップバッターを、前年にデビューした河合奈保子(52才)と近藤真彦(51才)が務めるなど、誰もが新しい時代の到来を感じていた。

 私たちが今、懐かしさとともに口にする「歌謡曲」。実はその定義はあいまいで、ロックのように曲調に、民謡のように歌い手に共通点があるわけでもない多彩な曲が“歌謡曲”としてくくられる。

『1998年の宇多田ヒカル』(新潮新書)の著者で音楽ジャーナリストの宇野維正さんはその不思議な歌謡曲を「テレビやラジオといったメディアを通じて、幅広い世代の老若男女に聴かれる流行歌のことです」と説明する。

「その共通点は、作詞作曲は専業の作家が行っていて、それを歌手が歌っているということ。それが、歌謡曲です」

 その歌謡曲が最近、当時の輝きを知る人の間では再びのブームとなり、若い人にとっては新鮮なものとして捉えられている。

 いきものがかり、May J.、椎名林檎、桑田佳祐…年齢もジャンルも異なる錚々たるアーティストが、ある大ヒット歌謡曲をカバーしている。1975年に太田裕美(61才)が歌った『木綿のハンカチーフ』だ。作詞は松本隆、作曲は筒美京平という歌謡曲のゴールデンコンビが作ったこの歌は、これまでに60名以上の歌い手にカバーされている。

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン