スポーツ

白鵬告白「稀勢の里は横綱になるには早かったということ」

合宿で見せた白鵬の鬼気迫る表情

 7月10日に初日を迎えた大相撲名古屋場所。史上3人目となる1000勝(魁皇・1047勝、千代の富士・1045勝)に挑む横綱・白鵬は昨今、横綱らしからぬ言動を指摘され、バッシングされている。これまで批判に対して彼は多くを語らず、貝になった。真意を聞くべく、ノンフィクションライターの武田葉月氏が直前合宿に密着取材した。「沈黙の横綱」の衝撃の独白である──。

 * * *
 昨年から続くあらゆるバッシングで、人を信じられない気持ちになったことは事実です。

〈2015年初場所で33回目の優勝を飾り、大鵬を抜いた白鵬だが、優勝から一夜明けて行なわれた会見がトラブルの発端となった。

 13日目の稀勢の里戦での「同体、取り直し」を振り返り、「子供が見てもわかる相撲。もう少し、緊張感を持ってやってほしい」と発言したことが、「審判部批判」と取られた。

 以来、白鵬は「貝」になり、自ら言葉を発することが激減した。また、勝負が決まった後のダメ押しのような動作や、下位力士に対しての猫だまし、さらには懸賞金の受け取り方に至るまで、白鵬の一挙手一投足が批判の対象になった〉

(稀勢の里戦の)相撲を何度も見直しましたが、「なんか違うんじゃないか?」という思いは変わりませんでした。あの場で、稀勢の里関と私のどの部分が同体だったのかという説明があれば、私たちも、お客さんにもわかりやすかったと思うんです。

 単純にそれだけの疑問だったのに、あの言葉が悪目立ちしてしまい、人々から反感を買ってしまったのは反省すべき点です。

「人は1000回良いことをしても、たった1回の失敗で別の見方をされてしまうことがある」と聞いたことがありますが、まさにそんな災難が私に降り掛かったと思いました。

 もう私のことなんて誰も応援してくれないのではないか? そんな思いすら持っていましたが、この合宿では多くのお客さんが集まってくれ、私に声援を送ってくれた。

 なかには「名古屋場所も稀勢の里に勝ってください!」なんて具体的な声をかけてくださる方もいた。「あぁ、まだ私のことを応援してくださっている人もいるもんだなぁ」って感激しました。

 先場所の稀勢の里戦での雰囲気は、まるでアウェーのようでしたからね。

関連記事

トピックス

鮮やかなロイヤルブルーのワンピースで登場された佳子さま(写真/共同通信社)
佳子さま、国スポ閉会式での「クッキリ服」 皇室のドレスコードでは、どう位置づけられるのか? 皇室解説者は「ご自身がお考えになって選ばれたと思います」と分析
週刊ポスト
連覇を狙う大の里に黄信号か(時事通信フォト)
《大相撲ロンドン公演で大の里がピンチ?》ロンドン巡業の翌場所に東西横綱や若貴&曙が散々な成績になった“34年前の悪夢”「人気力士の疲労は相当なもの」との指摘も
週刊ポスト
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(インスタグラムより)
「バスの車体が不自然に揺れ続ける」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサー(26)が乱倫バスツアーにかけた巨額の費用「価値は十分あった」
NEWSポストセブン
イベント出演辞退を連発している米倉涼子。
《長引く捜査》「ネットドラマでさえ扱いに困る」“マトリガサ入れ報道”米倉涼子はこの先どうなる? 元東京地検公安部長が指摘する「宙ぶらりんがずっと続く可能性」
マンションの周囲や敷地内にスマホを見ながら立っている女性が増えた(写真提供/イメージマート)
《高級タワマンがパパ活の現場に》元住民が嘆きの告発 周辺や敷地内に露出多めの女性が増え、スマホを片手に…居住者用ラウンジでデート、共用スペースでどんちゃん騒ぎも
NEWSポストセブン
アドヴァ・ラヴィ容疑者(Instagramより)
「性的被害を告発するとの脅しも…」アメリカ美女モデル(27)がマッチングアプリで高齢男性に“ロマンス”装い窃盗、高級住宅街で10件超の被害【LA保安局が異例の投稿】
NEWSポストセブン
デビュー25周年を迎えた後藤真希
デビュー25周年の後藤真希 「なんだか“作ったもの”に感じてしまった」とモー娘。時代の葛藤明かす きゃんちゅー、AKBとのコラボで感じた“意識の変化”も
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト・目撃者提供)
《ラブホ通い詰め問題でも続投》キリッとした目元と蠱惑的な口元…卒アル写真で見えた小川晶市長の“平成の女子高生”時代、同級生が明かす「市長のルーツ」も
NEWSポストセブン
亡くなった辻上里菜さん(写真/里菜さんの母親提供)
《22歳シングルマザー「ゴルフクラブ殴打殺人事件」に新証言》裁判で認められた被告の「女性と別の男の2人の脅されていた」の主張に、当事者である“別の男”が反論 「彼女が殺されたことも知らなかった」と手紙に綴る
NEWSポストセブン
ものづくりの現場がやっぱり好きだと菊川怜は言う
《15年ぶりに映画出演》菊川怜インタビュー 三児の子育てを中心とした生活の中、肉体的にハードでも「これまでのイメージを覆すような役にも挑戦していきたい」と意気込み
週刊ポスト
韓国の人気女性ライバー(24)が50代男性のファンから殺害される事件が起きた(Instagramより)
「車に強引に引きずり込んで…」「遺体には多数のアザと首を絞められた痕」韓国・人気女性ライバー(24)殺害、50代男性“VIPファン”による配信30分後の凶行
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《真美子さんと娘が待つスイートルームに直行》大谷翔平が試合後に見せた満面の笑み、アップ中も「スタンドに笑顔で手を振って…」本拠地で見られる“家族の絆”
NEWSポストセブン