国内

丸川珠代氏の手の平返し 怒り通り越して感心するレベル

丸川珠代氏の手の平返しに周囲唖然(公式HPより)

 東京都の女性初となる知事に就任した小池百合子氏。その真骨頂は当選後に発揮された。就任直後の議会への挨拶回りで自民党の都議会議長に握手をしながらの写真撮影を拒まれると、“じゃあもっと上の人と直接話します”とばかりにすかさず安倍晋三首相と二階俊博・幹事長に相次いで面会して握手を交わした。選挙で敵対した東京都連の頭越しに自民党のトップと手打ちをして見せたのだ。

 それだけではない。小池氏は続いて“天敵”ともいえる五輪村のドン、森喜朗・元首相(東京五輪組織委員会会長)とも会談し、ガッチリ握手した。

 その小池氏の“かませ犬”として五輪担当相に起用された丸川珠代氏は将来の女性首相候補の1人と目されているらしい。ヒラリー氏がディベートの達人なら、テレビ朝日のアナウンサー出身の彼女の売りは毒舌と強気のヤジだ。

「この愚か者めが!」

 民主党政権時代、子ども手当法案強行採決をそう批判した女ヤジ将軍は、環境大臣在任時には講演で、「(自民党の)批判ばかりしていたニュースステーションの久米宏は責任を取りましたか? メディアというのは文句はいうけど、何も責任を取らない」「私自身もメディアから来たので、内心、本当にイヤだなと思っていました」と古巣のテレ朝をコテンパンに批判した。

 あるテレ朝局員は、「自分も一時期は出ていたNステを批判し、アンカーマンは呼び捨て。こうも露骨な手のひら返しはやろうとしてもできることじゃない」と怒りを通り越して感心している様子だ。

 今回の五輪相就任後も、その“稀有な能力”はいかんなく発揮された。都知事選では、小池氏を「スタンドプレーばかりうまい人」と酷評していたので、五輪相就任で2人がどう火花を散らすかが注目されたが、大臣就任会見に現われた丸川氏は白のスーツに青のインナーという出で立ち。これは小池氏が都庁初登庁で着用して“ブルーオーシャン”と呼んだ色合いだった。自民党の女性秘書が語る。

「完全に恭順の意を示したつもりでしょう。女性にとって、あえて同じ色の服を着るのは相当な好意を示すサインですから。あのあざとさは見習いたいレベル」

※週刊ポスト2016年9月2日号

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