国内

都議会のドンのパーティで都庁幹部が迫られた「踏み絵」

“都議会のドン”こと内田茂・都議(HPより)

「先生は地方自治の神様です!」──8月24日の夕刻、都内のホテルで開かれたパーティで“都議会のドン”こと内田茂・都議(77)は熱い礼賛を浴びていた。

 奇しくも7月の都知事選で内田氏ら自民党都連執行部を「ブラックボックス」と批判した小池百合子・東京都知事が、五輪旗を手にリオから帰国した日だった。

「パーティは内田氏の政治活動40年を祝うもので、1000人以上が集まりました。菅義偉・官房長官、二階俊博・自民党幹事長など政府・与党の重鎮が顔を揃えました。注目を集めていたのは、公明党の最高顧問の藤井富雄さんが来ていて、内田氏や都議関係者が揃って挨拶に寄っていったことです。

 小池氏がどう騒ごうと、自民・公明一体となって『都政はこれからも内田氏が仕切る』と周りに示したかったのでしょう。小池氏の批判はあちこちで聞こえていました。『小池さんのいっていることはしょせんきれい事』『足下すくってやる』とか、すごかったですよ」(出席者)

 さながら“反小池派の決起集会”となった会場にひと際表情を強張らせて入っていく一群があった。都の副知事を筆頭とする30人近い都庁幹部たちである。“異様な緊張”の裏側を都庁OBが解説する。

「各局の局長・次長には揃って招待状が届いていました。議会で予算を通してもらう立場の局幹部は出席するのが慣例で、内田氏に従うかの“踏み絵”になっている。ところがリオへの出国前にそれを察した小池知事から、『まさか幹部全員が(パーティに)ズラっと並ぶなんてことはないわよね』と釘を刺されてしまった。どちらに睨まれても大ごとになる、と『各局一律、局長1人だけが出席』で揃えることになった」

 都庁官僚たちは小池vs内田の構図の中で右往左往している状況だ。

「小池氏は五輪調査チームによるヒアリングを行なう際に、職員に『黙秘したらクビ』と圧力をかけているとか」(前出・OB)

 役人の囲い込み合戦に終わらない、都民のための対決になってもらいたい。

※週刊ポスト2016年9月9日号

関連記事

トピックス

高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
阿部なつき(C)Go Nagai/Dynamic Planning‐DMM
“令和の峰不二子”こと9頭身グラドル・阿部なつき「リアル・キューティーハニー」に挑戦の心境語る 「明るくて素直でポジティブなところと、お尻が小さめなところが似てるかも」
週刊ポスト
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン