ビジネス

低迷フジテレビ 総合格闘技RIZIN、バスケ中継に明るい兆し

フジテレビは12月31日もRIZINを中継する

 かつてフジテレビは低視聴率を記録するだけで話題になりニュースとなった。ところが最近は、9月24日放送『めちゃ×2イケてるッ!』(7.6%)が、テレビ東京『ローカル路線バスの旅』(9.0%)を下回っても、大きな話題にすらならないほど低調が当たり前だ(関東地区全世帯平均)。低調打開策のひとつとして、22日はバスケットボールのBリーグ、25日には総合格闘技RIZINがゴールデンタイムに放送され、明るい兆しと期待されている。

「Bリーグは事前に関係者が『視聴率15%は狙いたい』なんて大きなことを言ったため、5.3%という数字は悪い結果に見えます。25日のRIZINも8.5%で地味に見えますが、フジテレビの一日の視聴率を眺めると、フジの番組としてはまあまあの結果を残していることがわかる。とくにRIZINなんて、その日のフジ全番組の中で上から3番目の数字なんですから、大健闘です」(スポーツ紙記者)

 月9ドラマやバラエティ番組で二桁は当たり前な高視聴率を記録したフジテレビだが、今では一日中、どの番組も一桁視聴率だ。それでも横並びで民放トップに立てればよいが、それも滅多になくなっている。BリーグとRIZINを放送した9月19日(月)~9月25日(日)の週で、二桁視聴率を記録したフジテレビの番組は25日放送の『サザエさん』(12.5%)だけだ。

 番組低迷が悩みなら、得意なはずのドラマやバラエティに力を入れたほうが良策のように思える。しかし、数年間にわたって続けた制作体制スリム化と経費削減の影響で、新番組制作が難しくなっているのが実情だ。

「数年前から急速にすすめられた人員削減で、バラエティ番組を企画し制作する力もノウハウもなくなりました。一昨年、会議室に社員ではない外部スタッフが集められて『来月から半分の人に辞めてもらいます』と突然、言われたときのことは今でも語り草です。通りいっぺんの引き継ぎすらできませんでした。自社制作で以前のような水準の番組制作ができるようになるには、かなり時間がかかると思いますよ」(元情報番組スタッフ)

 それと比較すると、スポーツ中継については制作ノウハウの分断が比較的少ない分野だ。情報やバラエティ番組の場合、その番組が終わって解散すると、スタッフは同じ分野の仕事を続けることすら最近では困難なため、別業界へ転職したという人も少なくない。しかしスポーツ中継の場合は、CSやBS、ストリーミングなど多チャンネル化に伴い中継番組のニーズそのものは増えているくらいだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン