ライフ

阿川佐和子 5年美容院へ行っておらず入浴20分前に白髪染め

入浴20分前に白髪染めを行うという阿川佐和子

『めぐり逢えたら』や『ユー・ガット・メール』などを手掛けた“ラブコメの女王”ノーラ・エフロン著のエッセイ『首のたるみが気になるの』(集英社)にはこんな一節がある。

《カラーリングはあらゆることを変えた。しかし、その功績はほとんど認められていない。ヘアカラーは、老いた女性が若者文化に対抗するための最大の武器である。少なくとも髪の毛に関するかぎり、ヘアカラーが時計の針を止めることに成功したのである》

 作家・エッセイストの阿川佐和子さん(62才)は、エフロンの意見に賛同しながら、同書の和訳を担当したと振り返る。

「若返りたいけど整形に対しては否定的で、頬っぺたを釣り上げたら首はどうするんだっていうこととか、アンチエイジングなんて、てやんでえ! みたいな、年配女ならではの本音が面白くて、翻訳中もよく噴き出してましたね。

 自然がいちばんだという気持ちがある一方で、でもやっぱりみすぼらしいババアにはなりたくないって思う気持ちもある。白髪だって染めても染めなくてもどっちでもいいけれど、染めれば確かに若く見えるようになるのもわかってる。白いのがちょっと見えると所帯やつれしているように見えるしね」

 そう話す阿川さんは、もう5 年ほど美容院に行っていない。それは、昨夏94才で大往生した父・阿川弘之氏の介護が始まった頃と重なる。

「美容院って3時間ぐらいかかるでしょ。ただでさえその時間を作ることが難しいのに、行っている間に何もできなくなって。

 昔は資料を読む時間にあてていたのが、老眼だから全然読めなくなったのね。かといって老眼鏡もかけられないでしょ。さらに予約もなかなか取れないってなれば、自然と足が遠のきますよ。

 今はカットも自分だし、白髪もちょっと気になってきたらお風呂に入る20分前にちょいちょいって染めてます」(阿川さん)

 ただ、阿川さんの「白髪染め」には、「老いに抵抗して」というような必死さはちっともない。お風呂に入る。髪を洗って乾かす。朝ご飯を食べる。適度に体を動かす…というような日々の当たり前の習慣の中に、「あ、白いのが出てきた。そろそろ染めようかな」という程度の、とるにたらない日常となっている。

「昔は染めるといえば黒。染めないといえば白。選択肢が少なかったんですよ。だって逆に、真っ白に染める人もいるわけじゃない。

 ファッションと同じですよね。昔はスカートもミニが流行ればみんなミニ。パンツも太いのが流行ればみんな太いパンツをはいていたでしょ? でも今は“今年はこの丈”って言ったって、ミニの人もいればロングの人もいます。パンツもキュロットをガウチョと言ってはいたりね。

 そんな時代になってきたから、髪のカラーリングにもバリエーションが出てきた。だから、白でも平気なんです。でも、それは、“おばあさんに見られても平気”ということとは違うんじゃないかなあ」(阿川さん)

※女性セブン2016年10月13日号

関連記事

トピックス

優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
“アンチ”岩田さんが語る「大谷選手の最大の魅力」とは(Xより)
《“大谷翔平アンチ”が振り返る今シーズン》「日本人投手には贔屓しろよ!と…」“HR数×1kmマラソン”岩田ゆうたさん、合計2113km走覇で決断した「とんでもない新ルール」
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン