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米大統領選 現地では「どちらも投票したくない」の声

暴言王が大統領になるかもしれない Reuters/AFLO

 トランプかヒラリーか? 世界が注目する次期米大統領がまもなく決定する。ジャーナリストの落合信彦氏は、今回の大統領選をどのように見ているのか? 落合氏が解説する。

 * * *
 アメリカと全世界の未来を左右する大統領選が、約1か月後に迫った。この大統領選のレベルの低さについて言及した新著『そして、アメリカは消える』にも、さっそく大きな反響をいただいている。同書では、ヒラリー・クリントンのメール問題が必ず再燃することを指摘したが、早くもその通りになった。

 共和党のドナルド・トランプが、それまで優勢だった民主党のヒラリーを追い上げ、支持率でほぼ拮抗したことがニュースになった。しかしそれは、トランプに対する期待の反映ではなく、ヒラリーが自滅したからだ。

 ヒラリーが国務長官在任中に私用メールアドレスを公務に使用していた問題では、58ページにわたるFBIの捜査記録が公開され、その資料からはヒラリーが機密情報を含むメールに「C」のマーク(Confidentialを意味する)が付けられていたのをまったく理解していなかったことがわかった。彼女の国家機密に対する認識のレベルはそんなものだったのだ。

 さらには「クリントン財団」の大口献金者に便宜を図っていた疑惑も持ち上がった。ヒラリーは高額の講演料でボロ儲けしていたことが批判されていたが、あらためて“カネの亡者”であることがはっきりした。

 そして健康問題である。公式には「肺炎」「暑さによる脱水症状」とされているが、ヒラリーは4年前にも胃腸の炎症で脱水症状を起こして失神している。対するトランプは好機とばかり、献金疑惑を批判するとともに、「ヒラリーはスタミナに不安がある。大統領になる資格はない」とがなりたてている。

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