ビジネス

焼鳥店に大手外食チェーンが続々進出している理由は

焼鳥店の出店相次ぐ(写真:アフロ)

 牛の出荷頭数が減少し、代わりに飲食業界は空前の焼鳥店ブームという。食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が語る。

 * * *
 続く肉ブームのさなか、今年も次々新しい肉店がオープンしている。この1~2年、ブームとなっているクラウドファンディングを活用した、会員制業態で塊肉を提供するタイプの店の新規出店もいまなお衰え知らずだ。その一方で、まったく違う方面から元気になってきている肉業態もある。

 焼鳥である。このところ都内・近郊を中心に新しい焼鳥店の出店が増えている。とりわけ目立つパターンがふたつある。ひとつは名店からののれん分けや独立というパターン。

 先日10月9日に新木場のスタジオコーストで、都内・近郊の焼鳥の名店二十数店が集結する「焼鳥達人の会」なるイベントが行われた。3回めとなる今年は過去最大の規模だったというが、今回出店した店舗の顔ぶれを見ると、名店での修行を経てこの1~2年でオープンした若い店舗が目立っていたし、確かにいずれも評判となっている店ばかり。この他にも都心・近郊には質の高い焼鳥を提供する個人店が増えてきている。

 もっとも個人店が増えているだけなら、ブームとまでは言えない。焼鳥のように技術の継承も重視される業態においては、のれん分けや独立は常に行われてきたからだ。ところが、最近では大手の焼鳥業態への進出も目立つようになった。

 7月にはワタミが焼鳥業態の「三代目 鳥メロ」をオープンさせ、次々に既存業態店を改装するなど出店ラッシュをかけ、すでに39店舗にまで拡大している。「白木屋」「笑笑」などのモンテローザも同じ7月に「豊後高田どり酒場」を開業。こちらも38店舗とワタミと競い合うような出店ペースだ。

「塚田農場」で知られるエー・ピーカンパニーも実験的な店舗として、東京、川崎、北海道の帯広に「やきとりスタンド」というセンベロ系の焼鳥店を出店。他にもレインズインターナショナルの創業者である西山知義氏のダイニングイノベーション「やきとり家 すみれ」や「日高屋」のハイディ日高の「焼鳥日高」など、さまざまなチェーンが焼鳥業態に乗り出している。

関連記事

トピックス

新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
安達祐実、NHK敏腕プロデューサーと「ファミリー向けマンション」半同棲で描く“将来設計” 局内で広がりつつある新恋人の「呼び名」
NEWSポストセブン
第69代横綱を務めた白鵬翔氏
白鵬“電撃退職”で相撲協会に大きな変化 旭富士のデビューほか「宮城野部屋再興」が前提とみられる動きが次々と
週刊ポスト
夫から殺害されたホリー・ブラムリーさん(Lincolnshire PoliceのSNSより)
《凄惨な犯行の背景に動物虐待》「妻を殺害し200以上の肉片に切断」イギリスの“怪物”が殺人前にしていた“残虐極まりない行為”「子犬を洗濯機に入れ、子猫3匹をキッチンで溺死させ…」
NEWSポストセブン
還暦を迎えられた秋篠宮さま(時事通信フォト)
《車の中でモクモクと…》秋篠宮さまの“ルール違反”疑う声に宮内庁が回答 紀子さまが心配した「夫のタバコ事情」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《株や資産形成の勉強も…》趣里の夫・三山凌輝が直近で見せていたビジネスへの強い関心【あんかけパスタ専門店をオープン】
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
30歳差コーチとの禁断愛の都玲華は「トリプルボギー不倫」に学んだのか いち早く謝罪と関係解消を発表も「キャディよりもコーチ変更のほうが影響は大きい」と心配の声
週刊ポスト
小芝風花
「頑張ってくれるだけで」小芝風花、上海でラーメン店営む父が送った“直球エール”最終回まで『べらぼう』見届けた親心
NEWSポストセブン
安青錦(時事通信フォト)
最速大関・安青錦は横綱・大の里を超えられるのか 対戦成績は0勝3敗で「体重差」は大きいものの「実力差は縮まっている」との指摘も
週刊ポスト
熱愛が報じられた長谷川京子
《磨きがかかる胸元》長谷川京子(47)、熱愛報道の“イケメン紳士”は「7歳下の慶應ボーイ」でアパレル会社を経営 タクシー内キスのカレとは破局か
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さまの墓を参拝された天皇皇后両陛下(2025年12月17日、撮影/JMPA)
《すっごいステキの声も》皇后雅子さま、哀悼のお気持ちがうかがえるお墓参りコーデ 漆黒の宝石「ジェット」でシックに
NEWSポストセブン
熱愛が報じられた新木優子と元Hey!Say!JUMPメンバーの中島裕翔
《20歳年上女優との交際中に…》中島裕翔、新木優子との共演直後に“肉食7連泊愛”の過去 その後に変化していた恋愛観
NEWSポストセブン
記者会見に臨んだ国分太一(時事通信フォト)
《長期間のビジネスホテル生活》国分太一の“孤独な戦い”を支えていた「妻との通話」「コンビニ徒歩30秒」
NEWSポストセブン