まとめ髪をする際に重要なヘアピンに、金属アレルギー対応タイプが登場し、喜ばれている。金属アレルギーでも安心して使えるチタン製エムエーエス「MAS Japan 高級チタンヘアピン」(桐箱・4本入り、材質:チタン合金<β-153 Titanium>、1本5.5・<ラージ>、5940円)だ。
開発したのは、20年以上金属アレルギーに悩まされてきた経験を持つ「エムエーエスジャパン」代表の鈴木久子さん。開発のきっかけは、自身の結婚式だったという。
「ウエディングドレスを着ましたが、金属アレルギーがありましたので、ティアラは諦め、首元は真珠を選びました。留め金の部分に透明マニキュアを塗って金属が直接肌に当たらないように保護。万全を期したつもりでしたが、思わぬ落とし穴があったんです」(鈴木さん、以下「」内同)
披露宴でライトに照らされていると汗をかく。まとめ髪にした頭皮にも汗をかき、次第にかゆみが襲ってきたのだ。
「式の間は我慢しましたが、翌朝、こめかみと頭皮が真っ赤になりブツブツが…。かゆみもひどく、新婚旅行どころではありませんでしたが、なんと原因は、ヘアピンだったんです」
金属アレルギーは汗などで金属成分が溶け出して体内侵入して発症するもの。しかも、遅延型といって、接触後1時間以上経過してからかゆみなどの反応が表れる。頭皮の場合、整髪料やシャンプー・リンスも原因と考えられるため、ヘアピンの影響に気づいていない人も多いという。
鈴木さんは、自分のような苦い思いをせず、好みのヘアスタイルを楽しんでほしいという思いから、開発に着手。金属アレルギーに関する情報を集めた結果、医療用のボルトやメスなどにも使われる“チタン”に着目。さらに、チタン製メガネフレーム加工などで経験豊富な、福井県鯖さば江え市の職人とタッグを組み、美容師のデザインによる実用性とファッション性を兼ね備えたヘアピンを完成させた。
「汗に強く錆びないため、繰り返し使えて、見せピンにも、隠しピンにもなりますよ」
加工が難しいといわれる硬いチタンを、福井県鯖江市の職人が、金型を使って精巧に形作り、1本ずつ丁寧に仕上げている。また、ヨーロッパの基準「EN1811(ニッケル溶出検査)」に準じた検査を実施。金属アレルギーの原因金属が溶け出さない安全性も確証済み。
「鉄製ヘアピンでは、微電流により頭痛がするかたもいますが、チタン製なら安心ですよ」
※女性セブン2016年10月27日号