携帯電話の通信費を大幅削減できる可能性がある「格安スマホ」。調べてみると、聞きなれない「MVNO」という言葉を目にする。
MVNOとは、仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator)のこと。ドコモ、au、ソフトバンクといった“大手キャリア”と呼ばれる事業者と違い、自社の通信回線を持たず、通信回線や設備をドコモやauから借りて事業を展開。設備投資が抑えられるので料金を安く設定できる。
モバイルライター・太田百合子さんが語る。
「MVNO各社は、この1年で安さだけでなく、サービス面も強化し、使い勝手が向上しています。例えば、通話も可能なプランや0円で始められるプラン、パケットをシェアできるプランなど、大手キャリアに負けない頑張りを見せており、ますます期待が高まっています」(太田さん、以下「」同)
また、So-netなどの通信事業者だけでなく、「楽天」や「イオン」、スマホアプリの「LINE」などもMVNOへ参入。お得で個性的なプランを提供している。
「格安スマホの手続きは、主にネット上で行い、実店舗があまりないのが特徴ですが、『イオンモバイル』では全国展開する『イオン』で契約ができるなど、本業の利点を生かしたサービスを行っています。また、『LINEモバイル』では、『LINE』で使う通信費がタダに」
個性的なサービスとしては他にも、スマホゲーム『ポケモンGO』のデータ通信費をタダにする会社も(※)。
【※注:『FREETEL』では、2017年9月6日まで『ポケモンGO』のパケット料が無料に】
「特定の通信の通信費を無料にするサービスは大手キャリアでもやっていません。今後も、格安スマホならではのサービスは増えると思います」
200社以上の事業者がサービスを展開しているMVNO。プランも細かく、何をどう選べばいいのかわからない…。そこで、太田さんと節約アドバイザーの丸山晴美さんら、スマホの達人におすすめのMVNOを挙げてもらった。
【IIJmio】ユーザー満足度が高く、契約数が急増中!
格安SIM業界でのトップシェアを誇るMVNO社。3GBがついたプランで月額1728円~で、安定した回線品質の高さで高評価を得ている。ドコモとau、2つの回線を提供しているのも魅力で、余ったデータ量は翌月に持ち越せる。「定期的にユーザーが参加できるミーティングを開催していて、事業者とユーザーが直接情報交換ができる場があるので信頼度が高い」(太田さん)。
【OCNモバイル ONE】通信速度が速く、通話も5分無料と至れり尽くせり!
NTTコミュニケーションズが運営。最新の格安SIMサービス通信速度調査では1位を獲得するなど、通信速度の速さに定評がある。データ通信専用SIMなら月額972円~、音声付きSIMでも月額1728円~。「最初の5分は通話し放題、データ容量が10GBまで使えるプランなどがあり、さらに翌月への繰り越しも可能。使い勝手は抜群です!」(丸山さん・以下「」内同)。