「当時、海老蔵暴行事件の現場となったラウンジを経営していたF君は、多くのセレブ経営者の顧客を抱えていた。彼は女性を手配する『女衒』で、必ず好みの女の子を用意できた。彼の周りにはあらゆる種類の女がいて『Fチルドレン』と呼ばれていた。
僕がその店で知り合ったのが、介護事業や人材派遣で財を成したO社長。OさんはAV女優や芸能人を紹介してもらっていました。Oさんのプライベートジェットで、女性同伴の豪華海外旅行を一緒に楽しんだこともありました」
彼らの行きつけの店のひとつには、著名IT企業のオーナー社長たちが、自分たちが遊ぶために作った『R』という会員制ガールズバーもあり、モデルの卵や女優など、ハイレベルな女性が在籍していた。
「当時、テレビにバンバン出ていたグラドルのMもその店で働いていました。ある日、彼女から“引っ越しするんだけど、洗濯機がないの”と連絡があった。“買ってくれればいいことがあるよ”という意味なんですが、平然とそんなことを言う彼女に驚きを隠せなかった。
僕自身、芸能プロで成功するために所属タレントの『枕営業』があることは知っていた。こうした芸能界の構図を理解し始めた頃、ITに出会い、ネット広告に進出したのです」
そこでもAVや芸能ビジネスで広げた人脈は大いに役立った。消費者金融業者、出会い系サイト業者、海外にサーバーを置く無修正アダルト動画業者などのグレーな広告出稿依頼が次々と舞い込み、あっという間に月商1億円を稼ぐまでになった。
※週刊ポスト2016年11月4日号