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大八木淳史が語る平尾誠二「ラグビー界は彼の提唱通りに…」

 ラグビー日本代表で主将、監督を務めた平尾誠二さんが53才の若さで亡くなった。1963年、京都市生まれの平尾さんは、伏見工高3年時の全国制覇、同志社大学で3連覇、社会人では神戸製鋼で7連覇を達成。日本代表に史上最年少の19才4か月で選ばれ、やはり史上最年少の34才で代表監督に就任するなど、まさに「ミスター・ラグビー」と呼ばれるにふさわしい存在だった。

「大スターにもかかわらず、控えめな一面がありました。結婚式もこぢんまりしていたし、現役引退の時も派手なセレモニーはやりませんでした。プライベートなこともほとんどしゃべらなかった。大学卒業後にイギリス留学をしていたとき、“あの事件”に巻き込まれて昼夜問わずメディアから下宿に電話がかかってきたときは本当に困ったと、事あるごとに話していました」(平尾さんの知人)

 平尾さんは1985年、男性ファッション誌『MRハイファッション』(7月号)の座談会に参加、モデルとして表紙を飾った。それが当時の日本ラグビー協会から「アマチュアイズムに反する」とされ、日本代表を外されてしまう。

 平尾さんの1年先輩で、高校、大学、社会人、日本代表でも共にプレーしてきた“盟友”の大八木淳史・芦屋学園理事長が言う。

「今だから明かせますが、私も同じ時期に『メンズクラブ』でモデルになり、撮影まで終えていた。たまたま『MRハイファッション』が先に発売され、平尾が処分を受けたので、私の方は差し替えになりました。発売時期が逆だったら、処分を受けていたのは私でした」

 たしかに雑誌には出たが、平尾さんたちは謝礼を受け取ったわけではない。

「自分たちが表に出ることで、ラグビー人気が高まればと考えていただけ。アマチュア規約に違反するとは微塵も思っていなかった」(大八木さん)

 大学卒業後、社会人チームからは引く手あまただったが、この“事件”の影響でオファーがなくなってしまったという。そんな平尾さんに唯一、手を差し伸べたのが神戸製鋼だった。

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