〈「今日のブラジャー何色?」と毎日のようにクラスのある男子に聞かれます。最近では「胸をもませるかパンツを見せて」と言ってきます。(中略)塵も積もればなんとやらで、すごくイライラします〉
対する壇蜜の答えは──。
〈悪ふざけには貴女の「大人」を見せるのが一番だと考えます。次に見せて触らせてと言ってきたら、思いきってその手をぎゅっと握り「好きな人にしか見せないし触らせないの。ごめんね」とかすかに微笑んでみてはどうでしょうか〉
この回答に、読者から「セクハラを矮小化し、容認するような対応を勧めているのは問題」などの批判が相次いだという。これを受けて小島氏は、朝日も壇蜜も「これはセクシュアルハラスメントという人権侵害」という認識が欠けていたのではないかと指摘したのだ。
まァ指摘はその通りなのだが、ちょっと大袈裟な気も……。上智大学新聞学科の田島泰彦教授も苦笑する。
「思春期の男女間で起きることは大事な問題ですが、『人権侵害』や『慰安婦』といった言葉まで持ち出すのは、さすがに飛躍しすぎでしょう。人生相談とはそもそも、正しい回答ではなくユニークな回答が求められるもの。その内容にまでこんな検証をしていては、人生相談そのものが成り立たなくなります」
かえって自らの表現の自由を狭めることになってはいないか──という苦言もユニークさに欠けるかな?
※週刊ポスト2016年12月2日号