堺:衝撃だったのは、佐助の年齢が分かったときですね。年上だったんだって(笑い)。物語の顛末は、日本全国のほとんどどの方がご存知なわけですよね。旅に例えると、目的地は予想通りだったけど思いもよらないコースを辿る旅だった、という感じでした。
――演じきってみて、もっと信繁を続けたい? 別の役をやりたい?
堺:信繁はいつでもやりたいです。九度山編スピンオフでもいいですね、なんでもやりますよ。「信繁の上杉家人質生活・全5回」とかどうですか? あそこはもっとやりたい気がするので、上杉景勝役の遠藤憲一さんの都合がつけば(笑い)。直江兼続も、もっと見てみたいな。いっぱいやりたいですよ、明日にでもやりたいぐらいです。
――今後、演じたい役はありますか? 昌幸とかは?
堺:いやいや昌幸って、草刈正雄さんは越えられないでしょ。…って言いながら、やってみたいですね(笑い)。ぼくは信幸の方が合っていると思うんですよ。大泉さんは信繁の方が合っているのかもしれない。でもそれがよかったのかな。どちらかといえば兄が得意なぼくが弟をやり、弟が得意な大泉さんが兄をやり、そこは面白いねという話を2人でしていましたけど。
役者だから、やれといわれたら何でもやりたいです。豊臣秀吉もやりたいし、徳川家康もやりたいし。佐助はちょっと無理だな(笑い)。でも、忍者はやってみたいですね、リアルな忍者。
――座長として、やり切りましたね。
堺:ぼくは「俺について来い」というタイプじゃないので、座長というのは自信がなかったんです。でも演技に関しては、ベテランも若手もみんな素晴らしい方ばかりで、本当に楽しかったですね。スタジオに行くのが、毎日楽しみで仕方なかったです。
【堺雅人(さかい・まさと)】
1973年10月14日生まれ。宮崎県出身。劇団東京オレンジ(早稲田劇研)で舞台俳優として活動を開始。その後、テレビに進出し、2004年NHK大河ドラマ『新選組!』などで高い評価を受ける。2013年、主演を務めたドラマ『半沢直樹』(TBS系)の決め台詞「倍返しだ!」がブームに。大河ドラマ出演は『真田丸』で3度目。
◇NHK大河ドラマ『真田丸』
毎週日曜、NHK総合20時、BSプレミアム18時放送。後世に「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」と評されることになる、真田幸村の生涯を描く。三谷幸喜脚本。