国内

元競輪選手、熊本の自虐写真おばあちゃんのカメラ術

“自撮り自虐写真”が世界中から注目を集めている

 悩ましげな表情を浮かべるおばあちゃんが入っているのは、家庭用燃やすゴミの袋──。なんともシュールな自虐写真の撮影者は、このおばあちゃん自身。自ら手に持ったリモコンでシャッターを押したセルフポートレートなのだ。ネット上で拡散し、国内のみならず海外でも話題沸騰中のこのおばあちゃんに会ってみると、こちらが思っていた以上に人生を満喫するスーパーおばあちゃんだった。

 SNSでいかに「いいね!」をもらえるかは、写真が決め手といっても過言ではない。それはきれいで、かわいくて、かっこいい写真より、面白いかどうかが最も重要だ。実際インスタグラムで日本一フォロワーが多いのは、お笑い芸人の渡辺直美。これは水原希子やローラを押さえての1位。渡辺の変顔は時にニュースになるほど話題になっている。

 バカボンのパパのような出で立ちで鼻に黒いペンを2本突きさしたり、はたまたスコップが頭に突き刺さって見えるように映り込んでみたり…。おばあちゃんがやっているということを除けば、もしかしたらこの程度のおバカ写真は、「やったことがある」「見たことがある」という人も多いかもしれない。

 しかしよだれかけをして、おしゃぶりを手に持った写真──ゴミ袋もそうだが、高齢者であることを逆手にとった自撮り写真には戸惑う人も多いのではないか。面白いと言っていいのか、笑っていいのか、それにしたって不謹慎かも…そんな複雑な感情を抱えながら、それでもきっと笑ってしまうはずだ。

 これらの写真の撮影者は、熊本在住の西本喜美子さん(88才)。彼女が初めてカメラを手にしたのは16年前、72才の時だった。長男の和民(かずたみ)さんが熊本市内で開いている写真教室『遊美塾』の生徒が、喜美子さんの自宅に遊びに来た時に誘われたのがきっかけだったという。それからどんどん写真の面白さにのめりこみ、74才のときにパソコンを購入、今ではそれを自由自在に操る。たとえば、バイクで転倒したように見える写真。もとは停まっている車の近くでわざわざ転んだように見せかけて撮ったものだが、そこに、さも車が走っているかのように、画像編集ソフトのフォトショップで編集を加えているという。

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