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2016.12.11 07:00  週刊ポスト

高田明氏「伝えたいパッションが伴わないと心には響かない」

◆117歳まで生きる

 取材中は2日連続でラウンドを行ない、初日は疲労から「10年ぶりに12時間眠りました」と、嬉しそうに語る。

「これまでの10年を振り返ると、止まらずにずっと走っていた自分がいたように思います。振り向かずに、悩まずに、すべてを受け入れて、前を向いて。狭い範囲で、僕はそうやって生きてきた。

 ただ目の前の課題を1日1日こなしていくことで、仕事も楽しく、きつさも感じない。そうして難しい課題が難しく思えなくなって、企業も成長できました。

 でもそろそろ、アクセルばかりではいけないですよね。このままだと、ゴルフ場でドライバーを振り上げた瞬間に、パタッといってしまうかもしれませんから」

 休む気はない。走り続けるために時にはブレーキを踏みたいと、語る。

「僕は117歳まで生きると決めているんです。みんな無理だという顔をしますけれども、でも思うことで100歳まで生かされるんじゃないかと思う。

 平均寿命まであと13年だと思うと、じゃあ何ができるのかと悩むけれど、まだ49年あると思えば、やりたいことがたくさん出てきますよ。そういう気持ちで人生を生きていくことが大事だと、僕は思うんです。死ぬまで夢を持ち、自分を更新していきたいですね」

 帰り際、カメラマンの珍しい機材に目を留め、フィルム談義に花を咲かせた高田氏。同席した部下が専門的な内容に首を傾げていると、すかさず紙を広げて説明を始めた。

 何かを伝える時の表情はやはり輝く。取材時は出なかった地元の訛りもぽろりと出てきた。その情熱に、伝える仕事は天職なのだと感じさせる。そして説明が済むと、次の用事のため足早に会場を後にした。

 高田氏は今日もまた走り続け、そして伝え続けている──。

【たかた・あきら】1948年11月3日、長崎県生まれ。1986年に父親のカメラ店から独立し、1999年に社名を「ジャパネットたかた」に変更。温和なキャラクターと独得の語り口で親しまれ、通販業界で活躍するも、2015年1月に社長を退任。2016年1月には同社制作のテレビショッピングからも引退。現在は、講演やメディア出演などを中心に活動する。『週刊パーゴルフ』で、「たかた式90切り~68歳の挑戦~」を連載中。『おさんぽジャパネット』(BSフジ・ジャパネットたかたBS特選土曜市で不定期放送)に出演している。

●文/渡部美也、撮影/江森康之

※週刊ポスト2016年12月16日号

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