仇討メンバーに加わった十郎左。きよは、永遠の別れを覚悟しなければならない。ああ、それなのに十郎左は情報収集のために、町人姿になって酒屋を開業。目くらましのため、きよを妹と偽って同居するのである。彼に内緒で夫婦茶碗を買っていたきよ。そのいじらしさを知った十郎左も「そなたが愛しゅうてならぬ」と告白する。
その後、きよは自ら敵方吉良の奥方(風吹ジュン)のお屋敷に奥女中として潜入。浪士の誰も見たことのない吉良上野介の顔を確認し、「額に大きな傷が」などと同士に密かに報告するという大役を果たす。毎回、武井咲の大きな瞳からぽろりと涙がこぼれると、視聴者も思わずもらい泣きという純愛一直線の展開が続く。
「忠臣蔵」討ち入りの結末はご存知の通り、赤穂浪士は見事、本懐を遂げた後、切腹する。きよは、涙、涙の後半生…と思いきや、番組のHPの一文を読んでびっくり仰天。なんと、きよは「やがて、将軍の生母、月光院となる」のだ! なにっ!?
月光院といえば、六代将軍徳川家宣の側室で七代将軍家継の生母。過去の作品では、2006年の映画『大奥』で妖艶に微笑んでいた井川遥を思い出す人も多いのでは。月光院は大奥に君臨し、家宣の正室天英院と勢力争いを繰り広げたすごい女子と描かれることも多い。天英院側の側室が生んだ男子が次々亡くなったのは月光院の陰謀!?月光院は側用人間部詮房と密通していたなんて説も!? 武井咲の純愛路線はいったいどこへ…。
武井咲月光院は、幾多の苦難を乗り越えながら成長する女性として登場するという。これまでの月光院のイメージを覆すのか。まだまだ油断はできない。「忠臣蔵」なのにLOVE、「忠臣蔵」なのに大奥。驚くべき物語を見守るしかない。