芸能

スマホのタテ動画、アイドル文化と馴染みやすい

タテで撮れば背景はどこでも気にならない?

 アイドルが得意とするSNSの使い方と言えば、研究し尽くした角度と光のあて方を駆使して撮った「自撮り」写真の配信です。また、動画撮影には構成力が必要で、制作のプロがつくったものでないと、見る側も面白がってくれないと言われてきました。ところが、スマートフォンで気軽に動画を撮影し、タテのまま動画を楽しむ習慣が広がったことで事情が変わりつつあります。地下アイドルでライターの姫乃たまさんが、アイドルとタテ動画の関係についてリポートします。

 * * *
 ピコ太郎の『PPAP』が世界的に流行するなど、2016年もYouTubeのコンテンツが人気でしたが、今年はAbemaTVやLINE LIVEなど、スマートフォンで動画を視聴できるアプリケーションが次々に登場しました。さらに、それに伴って、スマートフォンでの視聴に最適化した”タテ動画”の配信が増えています。

 周囲のアイドルさん達が番組出演しているのを横目に、まったくお声がかからなかった地下アイドルの私が、今年のネット動画事情について振り返ってみました。

■2016年は動画が身近なコンテンツになった年

 声優の茅野愛衣さんが日本酒を飲む番組、『かやのみ』をYouTubeで配信しているプロデューサーの長谷憲さんは、「動画が気軽で身近なコンテンツになった」と話しています。

「動画はいつでもスマートフォンで視聴できますし、アプリケーションを使えば、配信も編集も簡単にできます。最近ではYouTubeのメニューにも動画の編集機能があるんですよ」

 先日、コンビニのおでんを指でつつく男性の動画が話題になりましたが、これまでアルバイト店員が店舗の冷蔵庫に入ったり、学生が醤油差しを鼻にいれたりしたことで起きた炎上は、ツイッターに投稿された画像がきっかけでした。動画の配信は今年、おでんツンツン男のような人にもできるほど簡単になっていたのです。

 しかし、編集が簡単になったとはいえ、未経験の人が『かやのみ』のような番組を編集するには、まだ制作費や技術が必要だと言います。そのため、今は生配信や編集しない動画が流行しているそうです。

「以前は番組制作というと、テレビ番組のように編集しなければならない感覚がありましたが、最近は視聴者側にも、プロじゃない人が作った動画をみる文化が根付いています。『かやのみ』も、きちんと編集はしていますが、テレビとは違うホームビデオのような自由さを大事にしています」と、長谷さんは話してくれました。

 動画は、映し出された出来事を身近に感じられるように求められた結果、身近なコンテンツになっていったようです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン