芸能

スマホのタテ動画、アイドル文化と馴染みやすい

■スマートフォンに特化したタテ動画は、なぜ増えている?

 アイドルユニットlyrical schoolがスマートフォン専用のタテ型MVをリリースしたことをきっかけに、最近はアダルト業界にもタテ動画が登場しており、Instagramの投稿でもタテ動画が流行しています。中でも、LINE LIVEがスマートフォンのユーザーにターゲットを絞り、タテ動画のみの配信に振り切ったのは大きな変化でした。

 スマートフォンの普及は数年前から進んでいますが、感覚的に操作できることから、お年寄りや子供の使用にも向いており、今後は一昔前のテレビのように定着するメディアになることが予想されます。

 そうした敷居の低さから、スマートフォンでの視聴に適したタテ動画が生まれたのはわかるのですが、個人的には「横にして見たらいいのでは……?」と、慣れないタテ動画にそわそわしていました。しかし、タテ動画には、映っている人を近くに感じる特徴があることに気が付いたのです。

 スマートフォンでタテ動画を撮影しているアイドルの女の子は、「背景に余計なものが映らなくて、自分だけ大きく映るところが良い」と話していました。実際に撮影してみると、写真でも横位置だと背景も含めた全体の様子を映すことになりますが、タテ位置にすると人物の状況だけがダイレクトに伝わることがわかります。

 タテ動画の場合も、自撮りをする時は、写真と同じようにななめ上から撮影するのが基本のようです。自撮りは本人達が知り尽くしている良い角度で行なわれるため、ガラケーが主流だった頃から、プロのカメラマンさんが僕たちでは勝てないと口にしていました。

 他者が撮影する時でも、タテ動画はとにかく背景を映さず、人物に寄った映像が人気のようです。たしかに改めてスマートフォンで見てみると、近くに感じるどころか、自分が撮影しているような気分にすらなります。

 LINE LIVEで公式番組を配信しているスタッフさんによると、タテ動画の撮影は専用スタジオではなく、オフィスの廊下でも充分行なえるそうです。そのくらい余分な背景が映り込まないのです。さらに出演者が複数人いる場合は、画面を二分割して、引きと寄りの映像を同時に映します。

 ただし、視聴者の反応が良いのは寄りの映像だそうで、このことからも画面の中を近くに感じたいニーズが伝わってくるようです。

 これまでにも、ニコニコ生放送やツイキャス、SHOWROOMなど、ネットでの動画配信は、アイドルとそのファンが利用したことが、普及に大きな役割を果たしてきました。アイドル文化は距離感の近さが特徴なので、「近さ」が重要な動画配信と相性がよいのでしょう。

 2017年は、タテ動画から有名になるアイドルが登場するのでしょうか。そしてここまでいろいろ調べた私は、実際にタテ動画に慣れることができるのでしょうか……。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
焼酎とウイスキーはロックかストレートのみで飲むスタイル
《松本の不動産王として悠々自適》「銃弾5発を浴びて生還」テコンドー協会“最強のボス”金原昇氏が語る壮絶半生と知られざる教育者の素顔
NEWSポストセブン
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
米ルイジアナ州で12歳の少年がワニに襲われ死亡した事件が起きた(Facebook /ワニの写真はサンプルです)
《米・12歳少年がワニに襲われ死亡》発見時に「ワニが少年を隠そうとしていた」…背景には4児ママによる“悪辣な虐待”「生後3か月に暴行して脳に損傷」「新生児からコカイン反応」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン
“1日で100人と関係を持つ”動画で物議を醸したイギリス出身の女性インフルエンサー、リリー・フィリップス(インスタグラムより)
《“1日で100人と関係を持つ”で物議》イギリス・金髪ロングの美人インフルエンサー(24)を襲った危険なトラブル 父親は「育て方を間違えたんじゃ…」と後悔
NEWSポストセブン
自宅への家宅捜索が報じられた米倉(時事通信)
米倉涼子“ガサ入れ報道”の背景に「麻薬取締部の長く続く捜査」 社会部記者は「米倉さんはマトリからの調べに誠実に対応している」