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フランス行方不明女子大生 チリ人男性と6畳一間の同棲生活

行方不明の黒崎さん(仏・ブサンソンのTwitterより)

 筑波大キャンパス(茨城県つくば市)から歩いて数分の一角に、学生向けのアパートが建ち並んでいる。正月休みで学生は帰省しており、2017年が始まったばかりのその時、人の気配はまったくない。

 その中にある家賃2万円ほどの6畳一間のアパート。築40年の建物は、階段を上るだけで柱がきしむ。その2階の1室はインターフォンを押しても応答がない。

 フランス、日本、チリを股にかけた行方不明事件の謎を解く鍵──それがこの部屋に眠っている。留学先のフランス東部ブザンソンで筑波大生・黒崎愛海さん(21才)が忽然と姿を消すという事件が発覚したのは、2016年年末のことだった。

「失踪したのは12月4日の夜。26才のチリ人の男性と食事をし、レンタカーで留学先のフランシュコンテ大学の寮に戻ったところを最後に、消息を絶ちました。寮生によると、男女が言い争う物音が聞こえたということです」(全国紙記者)

 このチリ人男性は11月末にフランス入りし、黒崎さんが行方不明になった3日後に出国。年末にはチリの実家付近で姿が目撃されている。フランス当局は男を「拉致監禁」容疑で国際手配した。

「チリ随一の高級住宅街に実家があり、チリ・サンティアゴ大学で助手職についていたインテリです。日本語もフランス語も堪能で、2014年春から2015年夏までの約1年3か月、筑波大に留学していました」(大学関係者)

 その頃、黒崎さんはチリ人男性と大学の語学サークルで出会っている。男性のSNSにはふたり一緒に写った仲睦まじい写真も投稿されていた。

 捜査関係者が注目しているのは、筑波大への留学期間が終わっているはずの2016年にこの男性が日本に長期間滞在している点だ。

「去年4月に入国し、ビザなしで滞在できる3か月間ぎりぎりの期間を日本で過ごし、7月に1度チリに帰国。その直後に再び日本を訪れ、10月まで滞在しました。その間、黒崎さんのアパートに転がり込んで暮らしていたようです。ところが、2度目の滞在途中の9月、ふたりの間に“何か”が起きた。黒崎さんのフェイスブックのデータが外部の何者かによって消去され、黒崎さんがフランスに語学留学をしたんです」(前出・捜査関係者)

 冒頭の6畳一間のアパートで半年ほど一緒に暮らしたふたりに何があったのか。

「別れ話がもつれ、チリ人男性がストーカー化した可能性が疑われます。黒崎さんは逃げるように留学し、それを男性が追いかけ、何らかのトラブルが起きてしまったのではないか」(前出・捜査関係者)

 フランス当局は29日に容疑を「殺人」に切り替えたが、チリとフランスに身柄引き渡し協定がないことなどから、捜査は難航している。黒崎さんが無事でいることを祈ってやまない。

※女性セブン2017年1月19日号

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