国際情報

韓国ネット、釜山慰安婦像は「先祖の銅像建ててるだけ」

慰安婦像を作り続ける言い分は?

「大事な国であることに違いないが、いろんなことを話し合うにはなかなか面倒な国だ」──韓国・釜山の日本総領事館前に新たな「慰安婦像」が設置された問題について、自民党の二階俊博幹事長は1月6日、そう不快感を表わした。この発言は二階氏の発言にしては珍しく、多くの賛同を得た。

 2015年12月28日に慰安婦問題日韓合意が結ばれてからおよそ1年あまり。日本側は、首相の声明として元慰安婦らに対し、「心からおわびと反省の気持ち」を表明したうえで、韓国政府が設立する元慰安婦の支援財団に10億円を拠出し、すでに約束は履行済みである。

 一方の韓国側は、ソウル市の在韓日本大使館前に設置された慰安婦像について、「適切に解決されるよう努力する」としたが、いまだに撤去されていない。それどころか、像はどんどん増えているのだ。

 正確な実数は把握しきれないが、韓国メディアによると、昨年8月だけで各地の公園や駅、役所など10か所に新設され、すでに国内40か所、国外11か所の計51か所に慰安婦像が設置されているという(ハンギョレ新聞)。計画中も含めれば70体とも80体とも言われる。

 そんななか、昨年末の12月28日、釜山にある在韓日本総領事館前に、新たに慰安婦像が建てられたのである。釜山市東区と警察当局は「道路使用の許可を得ていない」という理由でいったん撤去したが、“撤去を批判する”苦情が殺到し、設置が黙認された。

 再三の撤去要請を無視された日本政府は、抗議の意味で、日本大使と釜山総領事を一時帰国させるなどの対応措置を取った。大使の一時帰国は、李明博大統領が竹島に上陸して以来、4年半ぶりの踏み込んだ対応である。当時の日本大使だった武藤正敏氏は今回の対応についてこう評価する。

「政権が変わったとしても、合意を引き継ぐのは当然です。説明するまでもないことで、それで反故にしていたら外交など成り立ちません。日韓合意には『最終かつ不可逆的に決着させる』という文言も含まれているのです。両国間の合意を疎かにしようとするのですから、日本側が強い対応を取ることは必然です。韓国もこれに応えるべきです」

関連記事

トピックス

「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン