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2017.01.26 07:00  週刊ポスト

弘兼憲史氏 「60歳を過ぎたら友人は半分でいい」

漫画家の弘兼憲史氏が提言

「黄昏流星群」「島耕作シリーズ」などで知られる漫画家の弘兼憲史氏(69)は、定年後の生き方として「人生の整理」を説いている。その要諦とは。

 60歳は、人生の起承転結の『結』に突入する年齢──そう位置づける弘兼氏は、納得のいく結末を迎えるために、早めの準備が必要だと言う。

「60歳まで生きてきたら、誰しも家のローン、仕事や人間関係など色んなものを抱えています。残りのそう長くはない人生を大きな荷物を抱え込んだまま過ごすより、手ぶらで、身軽に生きたほうがいいと私は思うのです。

 とはいえ、現実的には持っているもの全部をバッサリとは捨てられない。だけど、“半分”に減らすことはできるはずなんです」

 自らも60歳を過ぎて「身辺整理」を始めた弘兼氏は、「持ち物を半分にしよう運動」として、様々なものを処分したという。昨年11月には『弘兼流 60歳からの手ぶら人生』(海竜社)を上梓し、サラリーマン時代の名刺やスーツなどの持ち物を半分捨てることに加えて、「人間関係」についても身軽になることを勧めている。

「友人が多い方が豊かな人生だと思っている人は多いのですが、60歳からは、信頼できる友人がほんの少しいればいい。友人が多ければ、それだけ付き合いに時間を割かれます。基本的に人間関係はギブ・アンド・テイクで成立するものだから、何かをしてもらうと返さなければなりません。表面だけの付き合いの友人は減らした方がいいと思います」

 若い頃は友人の多さが仕事などで有利に働くこともあるが、60歳になるとむしろ負担になるという。

 弘兼氏は、10年前から年賀状のやり取りをやめた。慌ただしい年の瀬に時間を割くよりも、有意義に過ごしたほうがいいと言う。

「ずっと会いもしない友人とのやり取りは時間もお金も負担になるだけです。60代以上の世代にはやめにくい習慣で、送ってこないと『嫌われちゃったかな』と心配になるし、送ってこられたら『返さなきゃ』となってしまうので、無意味に続いてしまう。

『もう、こういうやり方は今日的ではないので、お互いの負担もあるからやめましょう』と言っていいと思います。案外、相手も同じ気持ちだったりするものです。それで切れる関係だったら、“減らしていい友人”だったということでしょう」

 友人の存在は自分との比較対象になりやすく、時として妬みや嫉みといったネガティブな感情を生み出す原因になりがちだ。弘兼氏は「60になってからそんなものを感じても仕方ない」として、悩みの種を取り除くことを勧める。

※週刊ポスト2017年2月3日号

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