• TOP
  • 国内
  • 絶滅危惧・日本の伝統野菜の保護に乗り出した社長の奮闘

国内

2017.01.28 07:00  女性セブン

絶滅危惧・日本の伝統野菜の保護に乗り出した社長の奮闘

日本の伝統野菜を守ろうと活動している八百屋「warmerwarmer」経営者・高橋一也さん

 去年の夏から今年にかけて、主婦がこれほど頭を悩ませた時期はなかった。全国的に豪雨や日照不足で野菜が育たず、品不足に陥り、必然的に大幅な値上がりに直面したからだ。

「白菜が1個500円だって!」
「小松菜が1束300円!」

 悲鳴のような声が飛び交って、家計のやりくりも献立作りも苦労した。ふだんあまりにも身近にあるから、気にも留めない野菜だけれど、ないと困る! と誰もが実感したはずだ。 それでも、一年を通してスーパーには果菜も葉物も根菜類も、最近ではカタカナ名前の珍しい野菜も並んでいて、こんなに野菜の豊かな国は世界中ほかにないといわれている。

 一説に、世界で栽培されている野菜は約800種。そのうち日本では、商品として流通する野菜が150~180種栽培されているといわれている。

 2016年秋には、恵泉女学園大学教授の藤田智さんが「1980年には1214種あった日本の伝統野菜が、2002年には556種以上へと減少した」と発表し、話題を呼んだ。今、絶滅の危機にある日本の伝統野菜を守ろうと活動している、八百屋「warmerwarmer」を経営する高橋一也さんに話を聞いた。

「日本だけで約1200種にのぼります。実際に1980年には1214種が記録されています。そのうち400種は絶えてしまったという学者さんもいますが、ぼくが知るだけでも、400種はまだ確実に栽培されています。こんなにたくさんの野菜があるということは、日本人が農耕民族だというまぎれもない証拠ですよね(笑い)」

 高橋さんは見るからに、野菜が好きで好きでたまらない、といった笑顔で、「日本にはそれだけその土地に根ざしたたくさんの野菜があるんです。分類上はただの“大根”でも、その土地ごとの大根があって、実に個性豊か。それを育てて食べている人たちは、それが昔ながらのなんでもない大根だと思っていますが、ぼくから見たら本当に貴重な大根なんです。そして、これらは地域の宝なんです」(高橋さん、以下「」内同)と語った。

 あなたは、大根の味がどんな味かすぐに思い出せるだろうか? 例えば、と高橋さんが例に挙げるのが、平家大根だ。

「これはなんと宮崎県椎葉村の人々が、800年も前から栽培してきた大根です。椎葉村が平家の落人伝説の土地なだけに、平家大根と呼ばれています。自由に手足を伸ばして育っているとしかいいようのない、ずっしりしたいい大根なんです」

 ずんぐりした形にはなんともいえない親近感が持て、おでんにしてもおいしそう、と思ってしまう。

関連記事

トピックス