国内

江戸時代の湯屋 混浴禁止令出ても守られなかった

江戸時代の銭湯は中は混浴?

「もったいない」の精神で、世界的にも「エコ」な国だと言われることが多い日本。その精神は江戸時代から続いているものだ。

 江戸時代、町人は長屋に住み、共同井戸を使用していた。『江戸はスゴイ』(PHP新書)著者の堀口茉純さんは言う。

「生活サイクルはみんな同じでした。朝ご飯が終わったら、みんな洗濯物を持って、井戸に集まりました。住んでいる人たちが必ず顔を合わせる場になっていました。井戸で洗濯をしながら、世間話や情報交換をしていました」

 井戸端会議という言葉は、ここから生まれたという。また、当時は、洗剤代わりにこんなものを使っていた。

「米のとぎ汁を使っていたようです。天然の界面活性剤サポニンという成分が入っていたため、洗濯に適していたようです。また無患子(むくろじ)という植物は泡立ちがいいそうで、それを使うこともあったそうです。下着類は毎日洗っていましたが、着物類は、たまに洗う程度でした。一回糸をほどいて、まっすぐな状態にして洗うので、大変だったんです」(堀口さん)

 ごみ捨て場も共同だったが、江戸っ子はできるだけごみを出さないエコの精神にあふれていたという。

 溶けた蝋を買い集めて一本のろうそくを作る業者、割れたせとものを焼き継ぎしてくれる業者など、いろいろなリサイクル業者がいた。

◆男は湯屋で身だしなみが命!

 現代でいう銭湯にあたる湯屋。料金は、大人は6~8文(150~200円)、子供は4~5文(100~125円)だった。さらに、湯屋はもともと、混浴だった。

「何度も混浴はいけませんとお上から禁止令が出ていたんです。つまり、守られていなかったということですね。一応入り口だけは男女別に分けている湯屋が多かったです」(堀口さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン