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死より怖い緑内障 受けた方が「よい手術」「よくない手術」

緑内障の手術風景(左下が深作医師)

 50代でほぼ全ての人が自覚するといわれる老眼と違い、自覚症状がほとんどない厄介な病気が緑内障(開放隅角緑内障)である。緑内障は、目から入ってきた情報を脳へ伝達する視神経の線維が減っていくことで見える範囲(視野)が狭くなっていくが、徐々に進行するため初期では気づきにくい。

 視野の欠損が大きくなり、生活に支障が出るレベルとなればすでに末期の症状といわれ、最悪の場合は失明に至る。

 国内の推定患者は400万人で、40歳以上の約20人に1人が発症しているとされる。厚労省の調査(2008年)では、失明者の20.9%が緑内障によるもので、国内の失明原因の第一位となっている。

 現在の医学では、緑内障によって失われた視野を回復することはできず、治療は進行を抑制することしかできない。患者は一生、失明の恐怖に晒されるため、“死より怖い病気”といわれている。

 進行を食い止めるために重要となるのは「眼圧」だ。眼圧とは、眼の丸い形を保っている眼球内の水の圧力を指す。今のところ、視神経の線維が減る明確な原因はわかっていないが、欧米の大規模調査の結果から、眼圧を下げることによって緑内障の進行を抑制できることが判明している。

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