そう、今や家に物を少なく綺麗に整えることは至難の時代になった気もする。だから、こうなったら収納アイディアをしっかりとして生き抜くべきと閃いた。
縦収納にヒントを得て、私はウッド調の腰くらいの高さの比較的薄い収納家具を購入した。20cm×20cmくらいの四角いボックスが縦横4列4列並んでいるだけのシンプルなもの。しかしこれが凄い。
帰宅後の私の行動をお伝えすると、その日バッグに入っていた物をまずは全部平たいプラスチックケースに出す。これはかなり大きい物だけどベッドの下にスッと入る低さでキャスター付き。
そしてここからの工程は時間のある時、気づいた時に、郵便局の手紙やはがきの仕分けのように、例の16個のボックスに種類別に入れていく。リップ、ペン類、ティッシュケース、薬などなど常にカバンのレギュラーメンバーとなる顔ぶれをカテゴリー別に。
そして翌日、持っていくバッグを決めたら、そのボックスから必要な物だけをさっさっと取り出してバッグに入れる。
以上! 完璧!!
このシステムを編み出してから忘れ物が激減、カバンの中も軽量、そして同じような物を買ってしまうこともグンと減った。
ドヤ顔。…今してます。この仕分け(響きが何時ぞやの蓮舫さんみたいだが…)システムが自分自身にもできたらいいのになぁと最近つくづく思う。半世紀生きて考えが偏ったり、捨てていい思考もたくさん蓄積されてきた気がする。
毎日帰宅したら、満杯となった頭の中の思考を、まずは全部ガサーッと出して、あのボックス棚みたいに仕分けて、翌日、必要なシンプルな考えだけを頭に入れ出かけたい。
そして友人や家族、これから出会うかたがたに気持ちのよい人で立っていたいなぁ。なんて。言うは易しでしょうか(笑い)。
撮影/渡辺達生
※女性セブン2017年4月20日号