ライフ

飼い猫がネズミや鳥を捕まえてきても叱ってはいけない

猫は飼い主を狩りが下手な子猫だと思っている

 たくさんの癒しを与えてくれるかわいいペットだが、時に予想外の行動で飼い主を困らせてしまうこともある。三重県の女性から、こんなお悩みが届いた。

「愛猫が、鳥やネズミなどを捕まえて持って帰ってきます。片付けがとても大変なので、やめさせたいのですが、どうしたらいいでしょう?」(三重県・犬より猫派、56才・主婦)

 そんなお悩みに、国際猫学会ISFM所属。東京港区に猫専門動物病院「Tokyo Cat Specialists 」を開院している山本宗伸さんが解決策を教えてくれた。

 * * *
 捕まえた獲物をまるでお土産のように持って帰ってくる。飼い主にとっては迷惑なことですが、猫にしてみれば飼い主へのプレゼントのつもり。私の母親も、愛猫から予期せぬプレゼントをもらい、よく声をあげて驚いていました(笑い)。

◆獲物を持ち帰るのは狩猟本能の表れ

 猫が私たちに“ありがたくないプレゼント”をくれる理由は、2つ考えられます。

 1つ目は、母猫が子猫のために獲物を持ち帰る行動の名残り。愛猫はあなたのことを、狩りが下手な子猫だと思っており、獲物を恵んでくれているというわけです。特に、わざわざ獲った物を見せに来る場合は、こちらの可能性が高いでしょう。

 2つ目の仮説は、獲物を持ち帰って、後で食べようと思っているから。猫が獲物を捕まえた場所は、おそらく家から離れており、他の猫の縄張りでしょう。猫は獲った場所ではなく、安全な場所に戻ってから食べる習性があります。そのため、とりあえず家に一度持ち帰ったものの、市販のキャットフードほどおいしくないことに後から気がつき、そのまま放置されたのではないでしょうか。

 いずれにせよ、私たちをギョッとさせるのは、やめてほしいところです。しかし、猫にとっての狩りは、私たちの“仕事”に相当します。数千年の猫の歴史で、狩りが下手な猫は生き残れませんでした。猫が自分で狩りをする必要がなくなったのは、ここ数十年の話。そのため、猫に狩りをやめさせるのは、非常に難しいでしょう。

◆やめさせるのは不可能。家から出さずに対応を

 ありがたくないプレゼントで気分が害される気持ちはわかりますが、まず、叱るのだけはやめてください。猫からすると、なぜ飼い主が怒り始めたのかわからず、混乱してストレスを感じてしまいます。

 どうしてもやめさせたいなら、外に出さないようにするしかありません。猫が室内でも運動不足にならない工夫をしたり、猫の性格を考えて、室内飼育に移行できるか検討してあげましょう。

※女性セブン2017年4月20日号

関連キーワード

トピックス

アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
19歳の時に性別適合手術を受けたタレント・はるな愛(時事通信フォト)
《私たちは女じゃない》性別適合手術から35年のタレント・はるな愛、親には“相談しない”⋯初めての術例に挑む執刀医に体を託して切り拓いた人生
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン
多くの外国人観光客などが渋谷のハロウィンを楽しんだ
《渋谷ハロウィン2025》「大麻の匂いがして……」土砂降り&厳戒態勢で“地下”や“クラブ”がホットスポット化、大通りは“ボヤ騒ぎ”で一時騒然
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左・共同通信)
《熊による本格的な人間領域への侵攻》「人間をナメ切っている」“アーバン熊2.0”が「住宅街は安全でエサ(人間)がいっぱい」と知ってしまったワケ 
声優高槻かなこ。舞台や歌唱、配信など多岐にわたる活躍を見せる
【独占告白】声優・高槻かなこが語る「インド人との国際結婚」の真相 SNS上での「デマ情報拡散」や見知らぬ“足跡”に恐怖
NEWSポストセブン
人気キャラが出現するなど盛り上がりを見せたが、消防車が出動の場面も
渋谷のクラブで「いつでも女の子に(クスリ)混ぜますよ」と…警察の本気警備に“センター街離れ”で路上からクラブへ《渋谷ハロウィン2025ルポ》
NEWSポストセブン
クマによる被害
「走って逃げたら追い越され、正面から顔を…」「頭の肉が裂け頭蓋骨が見えた」北秋田市でクマに襲われた男性(68)が明かした被害の一部始終《考え方を変えないと被害は増える》
NEWSポストセブン
園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン