続いて出会った経験者は、社会福祉学について研究している23歳の院生。大学2年の時から付き合う彼氏がいるが、初体験の相手は彼ではなく、大学1年の時に哲学書を読むサークルで知り合った年上の男性だった。
「一緒に食事した後『ホテルに行こう』と言われたんです。迷いはあったけど、セックスがどんなものか興味があったので」
いずれのケースも日本の一般的な女子大生とそう変わらないように感じるが、実は中国の女子大生にとって、セックスのハードルは日本より遥かに高い。
政府機関「中国計画生育協会」が2015年に中国全土の大学生約2万人を対象に行った「大学生の性と生殖健康に関する調査報告」によると、女子大生の性交経験者の割合はわずか14.9%で、男子学生の性交経験率28.4%よりもさらに低い数字だった。
ちなみに日本の女子大生の性交経験者の割合は、1981年の調査では18.5%だったが、2011年では46.8%である(日本性教育協会の調査より)。
婚前交渉についての意識も厳格で、女子大生の31.3%が「いかなる場合でも婚前交渉はすべきでない」、33.8%が「結婚を決めた相手でないなら、婚前交渉をすべきでない」と回答。かの国の女子大生の約3分の2は、彼氏ができてもセックスはしないのである。
※SAPIO2017年5月号