「人気回復のため、協会はなんとか昇進させたかった。遠藤は幕下東3枚目で5勝2敗。7戦全勝で幕下優勝した東7枚目の大砂嵐に次ぐ成績でしたが、同じ2敗力士には東幕下筆頭の青狼もいたし、西筆頭も西2枚目も勝ち越し。遠藤を昇進させるには十両から大量に陥落させて“空席”をつくる必要があった。
結果、十両の東7枚目の磋牙司(4勝11敗)や同13枚目の明瀬山(7勝8敗)など、通常なら落ちない成績の力士も含め6人が幕下陥落。人間が決めていますから、“意図”が垣間見えることはある。
基本的に落ちる力士が先に決まるので、同じ番付、同じ成績で上がれる力士と上がれない力士が出てくることもある。
基本は東が“半枚上”なので、そちらが優先されるが、『東十両筆頭の8勝7敗(1枚上がり)』と『東十両3枚目の9勝6敗(3枚上がり)』といった具合に、計算上はどちらも同じ番付(東の幕尻)にならないとおかしいケースも出てくる。そういう時は師匠の力関係で上に来る力士が決まってくる」(現役親方の一人)
※週刊ポスト2017年5月5・12日号