「昔のブルセラ少女はブランド物を買うために使用済みの下着を売りましたが、ネットのない時代だったので直接怪しげな店に足を運び、その場で下着を脱いで渡すという敷居の高さがあった。しかし今の子たちはブランド物が欲しいわけでもないのに、その場のノリで気軽に何でも売ります。“封を開けた食べかけのお菓子でも買う変なオヤジがいるんじゃね?”というレベルで何でも簡単に出品してしまいます」
ネット上の商品取引に詳しいアディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士もこう語る。
「医薬品など法律上売買できないものは一切の区別がなく禁止されています。手作りのお菓子などは食品衛生法などにより基本的に食品衛生責任者の資格が必要ですし、保健所の許可もいります」
騒動が続くなか、5月8日には「メルカリ カウル」という新しいアプリのiPhone版が始まった。手持ちの本・CD・DVD/ブルーレイのバーコードを読み取るだけでメルカリ同様、フリマに出品できるサービスで、さっそく1晩で本を13冊売ったというツワモノも現れた。
「『メルカリ カウル』は便利でトラブルも起きにくいとはいえ、その気になればCDやDVDの違法コピーを売ることも可能です。メルカリと同じく安全性が完全に保障されるものではなく、使う側にも自覚が必要です」(三上さん)
自由なサービスだからこそ、使い手の意識が問われている。
※女性セブン2017年6月1日号