「初期の試作品では、丘の部分をどのように加工するのか、1つの硯できめ細かめとやや粗めに削るなどして検討し、やや細かめに決めました」(尾崎さん)
早速、墨田区の地域ブランド戦略のひとつ「すみだモダン」に応募すると、高評価を得て認証され、翌年の2014年から本格的に販売を開始した。
「第1号は平塚(神奈川県)にあるお寺のご住職が購入してくださいました。また、墨田区の『ふるさと納税』の返礼品に選ばれたこともあり、北海道から九州まで、多くのかたに使っていただいています」
書家や書道愛好家はもちろん、ガラスが透明で、墨の濃淡がわかりやすいため、墨絵を描くのに調合しやすいと好評だ。飾っておくだけでも美しい、実用的な逸品だ。
※女性セブン2017年6月8日号