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「AV取締官」誕生、業界はさっそく対応策を模索

「出演強要問題」について会見したNGO団体(写真:時事通信フォト)

 5月19日、AV業界を震撼させる情報が政府から発せられた。各都道府県警に「アダルトビデオ出演強要問題専門官」が新設されることが決まったのだ。すでに「AV取締官」なる通り名で呼ばれ、その動向に戦々恐々としているという。これは業界にどんな変化をもたらすのか──。

 専門官誕生の背景にあるのは、昨年6月に大手AVプロダクション「マークスジャパン」の社長らが逮捕された事件に端を発したAV出演強要問題だ。この事件は、「泣き寝入り」せざるを得ない弱い立場の女性たちがいることを知らしめた。「AV取締官」には、どんな警察官が任命されるのか。

 警察庁は「まだ検討中で何も決まっておりません」としているが、AV出演強要問題を長く取材してきたジャーナリスト・渋井哲也氏はこう推測する。

「おそらく業界内部に精通する人物を据えて、街頭スカウトの指導や検挙を行なっていくことになるだろう。特に悪質な業界関係者の捜査もやっていくことになるはず。網の目のような情報収集能力と、裏社会の相手にも動じない胆力が必要になってくるはずです」

「AV取締官」という響きとは裏腹に、ハードな仕事が待ち受けていそうだ。すでにAV業界も、対応策に追われている。

「各プロダクションは、女性と新規契約する際、後にトラブルにならないよう、話し合いや契約書作成の要所要所を撮影して記録に残すようにしている。あるAVメーカーは“これは強要ではなく自ら出演を望んでサインするものです”と、女性に声を出して読んでもらって録音するほどです」(大手AVプロダクション関係者)

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