「皇后さまから電話をいただくのは、『平成』に入ってから初めてでした。『退位後は昔長くいたところで暮らすことになるでしょう』という旨をおっしゃっていました。かつて皇太子妃時代、私が東宮御所に伺った際には、英国のポロと同様に馬に乗って紙の球を打つ古式馬術の打毬をご一緒したことがあるのですが、電話の時もその話をされて、『また一緒にやっていきましょう』とおっしゃっていました。今後は東宮御所での生活を望んでおられるように感じました」
京都移住の可能性はかなり低そうだが、京都市民はどう受け止めているのだろうか。『京都ぎらい』(朝日新書)の著者で国際日本文化研究センター教授の井上章一氏の話。
「祇園祭に関わる京都の人に『どこまでが京都か』と問うと『北は御池通りまで』という人も多い。京都御所は御池通りより北にあります。いわば“京都の外れ”なのです。実際に上皇がそんなところにいらっしゃると期待していた人間は少ないのではないでしょうか」
力が入っているのは京都市長と市役所だけだったのか?
※週刊ポスト2017年6月30日号