「見通しを誤る」という特技を持つのが塩崎恭久・厚労相。第1次安倍政権では官房長官として課題を抱え込み、政策が進まず「官邸崩壊」の原因をつくったといわれる。今国会でも真骨頂を発揮した。
塩崎氏は飲食店での喫煙を原則全面禁止する受動喫煙防止法案を「今国会で成立させる」と意気込んでいたが、自民党たばこ議連や商工業者と対立、会期末近くに自民党がまとめた妥協案を拒否し、ついに法案の国会提出もできなかった。年金改革では受給カットの一方、年金財源の株運用の拡大を認めて「国民の年金のリスクを高めた」と批判を浴びた。
※週刊ポスト2017年7月21・28日号