国内

天皇陛下 お忍び学習院OB総会でビール召し上がり熱唱

OB総会を楽しまれた天皇陛下

 学習院の起源は、1847年に京都に設立された、公家の子弟のための学校にまで遡る。ゆうに150年を超える悠久の歴史は、それだけ多くの「卒業生」を生み出してきたことを意味している。

 7月1日、学習院初等科(東京・四谷)で、OB総会が行われた。それに続く懇親会に、天皇陛下がお忍びで足を運ばれた。

「陛下は昨年も参加されていました。“楽しかったので、また伺いたい”と希望され、直前になって出席が決まったそうです」(学習院関係者)

 会場に到着された陛下を、出席者は大きな拍手で迎えた。陛下は多くの人の顔にしっかりと視線を向けられながら、会場内を進まれたという。

「乾杯の際、少しだけビールを召し上がったとも聞きました。陛下は旧友たちと、立ったまま歓談を楽しまれていたそうです。終盤には、初等科の歌である『さくらのきしょう』を一同で合唱したんですが、陛下は歌詞をご覧にならずに歌われていました」(会の参加者)

 滞在はわずか1時間。それでも、懐かしい同窓生たちと旧交を温めた時間は陛下にとってかけがえのないものだったようだ。

「退場の際、出席者は左右に分かれて花道を作り陛下を送り出しました。すると会場の出口で陛下がくるりと向きを変えられ、人々に向けて深々とお辞儀をされたのです。お付きの人たちが慌てていたので、予定外の行動だったのでしょう。

 初等科のころ、疎開も含めて一緒の時間を過ごした友人や、楽しい一日を共にした同窓生や教職員へのお礼の気持ちが込められていたのではないかと思います。そのお姿を見て、涙を流す人もいました」(前出・会の参加者)

 70年以上前の少年時代の思い出は、陛下の心の中で今も輝きを放っている。

撮影/雑誌協会代表取材

※女性セブン2017年7月20日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン