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久間章生氏「北方四島先送りでも平和条約締結を優先すべき」

自民党総務会長、防衛大臣を歴任した久間章生氏(76)

「今の自民党は、もはや国民のために在る政党ではない」──と語るのは、党総務会長、防衛大臣を歴任した久間章生氏(76)だ。自民党はどこへ向かえばいいのか。久間氏の提言だ。

 * * *
 憲法改正については、国民投票まではやれるかもしれないが、国民が改憲を選ぶか疑問がある。安倍総理は、改憲よりも日ロ平和条約の締結で戦後が終わったという区切りをつけるほうにエネルギーを投じた方がいいと思います。

 北朝鮮を除けば、日本が平和条約を結んでいない最後の国がロシアです。ロシア側にしても、アジアで自由に行き来できない国は日本くらいでしょう。

 来年にはロシアで大統領選があり、プーチンが再選される。日本でも安倍総理が三選されれば、そのタイミングで北方領土交渉が再開されるかもしれない。

 ロシアとの国交は、北方四島の返還よりも、両国の行き来を自由化することが先。「領土問題で妥協するな」との声もあるようですが、戦争で取られたものだから、返ってくるにこしたことはないが、返ってこなくても仕方ない。

 竹島ですら、返ってくる可能性は低いでしょう。沖縄はむしろ特殊な例だと思います。だから、北方四島問題を先送りしても、平和条約締結を優先したほうがいい。

 日ロ国交回復すれば、経済交流も進み、人的交流も進み、両国とも幸せになれると思う。だから、安倍総理には、改憲より、日ロの平和条約締結に力を入れていただきたい。

※週刊ポスト2017年7月21・28日号

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