「お年寄りの場合、体にヒアリがのぼってきても気づかなかったり、振り払うことができずに被害にあうことも考えられます」(辻さん)
とくに夏場は活動が活発になるから要注意。蟻塚があったら近づかないこと。地面に直接座らないようにする習慣も大切かもしれない。ただし、過度な心配は禁物。アメリカのデータによれば、ヒアリの毒に敏感な人は1~5%程度で、アナフィラキシーショックを起こすのはさらにそのうちの一部だそう。
「アメリカでは年に100人死亡しているとの情報もありますが、大げさです。ヒアリの認知度が上がった今では死者は少なく、たとえばアラバマ州では2013年から2015年の3年間、死者は出ていません」(辻さん)
もしヒアリが体をのぼってきたら潰さず、手で振り払ったり、ぶるぶる震わせて振り落とすといいと辻さんはアドバイスする。
「もし刺されてアレルギーが出たら、すぐに救急車を呼ぶなどして、早く病院に行くことです。でも、ショック症状が出ない限りは、普通の虫刺されと同じ。冷やして市販の虫刺され薬を塗っておけば、病院は必要ありません。パニックにならず、冷静に対処しましょう」
とはいえ、刺されたら“火がついたように痛い”と思うと…。
※女性セブン2017年7月27日号