国内

共謀罪施行で「撮り鉄」が制限される日が来るかもしれない

スペインでは、新幹線AVEは撮影できるが撮影不可のものも

 観光旅行で訪れた海外で、記念に写真を撮っていたら警察官に制止されデータの削除を求められることがある。日本ではあまりないことだが、改正組織犯罪処罰法、いわゆる共謀罪が7月11日に施行されたことで、同じような場所が増えてゆくかもしれない。取材先のスペインで、地下鉄駅構内の撮影を制止されたライターの小川裕夫氏が、今後の日本での可能性について探った。

 * * *
 美しい港の景色をスケッチしていると、どこからともなく現れた憲兵にスパイと疑われて連行されそうになった――女優・のんさん(元・能年玲奈)が声優を務めたことでも話題になった大ヒット映画「この世界の片隅で」の作中に描かれているワンシーンだ。

 主人公・すずは、絵を描くことが好きな19歳の女の子。同作品は1944(昭和19)年~1945(昭和20)年の広島県広島市と呉市を舞台にしており、すずは呉港の風景をスケッチしているときに憲兵にそれを咎められた。

 1889(明治22)年に呉鎮守府が設置されて以降、呉は東洋一との形容される屈指の軍港都市として発展。軍事上においても、重要な都市となっていた。

 スケッチをしていただけのすずが連行されそうになった法的根拠は、1937(昭和12)年に改正された軍機保護法だった。軍機保護法では対象に指定した施設を勝手に測量・撮影・模写・記録・複写・複製することを禁じており、戦闘機や艦船といった兵器類、それらを生産する軍需品工場なども対象になった。戦局が厳しさを増していくほど、軍機保護法の対象は増えていった。後年には、高圧送電線や貯水ダムなども対象に加えられている。

 現代において単なる移動手段としか見なされていない鉄道も、当時では軍事物資や兵員輸送に役立つ”兵器”だった。当然、軍機保護法の対象になっている。同法案は徹底しており、鉄道の車両・駅・変電所といった施設を撮影・模写する行為は当然禁止。そのうえ駅名から軍と関連性を見出せることから、強制的に駅名を改称させるケースも頻繁にあった。

関連記事

トピックス

発信機付きのぬいぐるみを送り被害者方を特定したとみられる大内拓実容疑者(写真右。本人SNS)
「『女はさ…(笑)』と冗談も」「初めての彼女と喜んでいたのに…」実家に“GPSぬいぐるみ”を送りアパート特定 “ストーカー魔”大内拓実容疑者とネイリスト女性の「蜜月時代」
NEWSポストセブン
女優・高橋メアリージュン(38)
《服の上からわかる“バキバキ”ボディ》高橋メアリージュン、磨き抜かれた肉体でハリウッド進出…ダークファイター映画『グラスドラゴン』でワイルドな“圧”で存在感示す
NEWSポストセブン
相撲観戦のため、国技館へ訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま
《愛子さま、6年ぶり4回目の相撲観戦》天皇皇后両陛下、上皇上皇后両陛下、昭和天皇…天覧相撲のご様子をプレイバック
女性セブン
お騒がせインフルエンサーのリリー・フィリップス(Instagramより)
《目がギンギンだけどグッタリ》英・金髪インフルエンサー(24)が「これが“事後”よ」と“ビフォーアフター”動画を公開 地元メディアは「頼んでもない内部暴露」と批判
NEWSポストセブン
韓国の大手乳業会社「南陽乳業」創業者の孫娘であるファン・ハナ(Instagramより。現在は削除済み)
「知人にクスリを注射」「事件を起こしたら母親が裏で処理してくれる」カンボジアに逃亡した韓国“財閥一族の孫娘”が逮捕…ささやかれる“犯罪組織との関係”【高級マンションに潜伏】
NEWSポストセブン
岩屋氏は時事問題について赤裸々に語ってくれた
「中韓は永遠の隣人」「嫌中・嫌韓で日本外交は成り立つのか」“売国奴”炎上する岩屋毅前外相が語るSNS、アンチにも「対話するなら何度でも“レス返し”」
NEWSポストセブン
社員らによる不正な金銭受領について記者会見するプルデンシャル生命の間原寛社長(時事通信フォト)
《顧客から31億円不正》「一攫千金狙って社員が集まっている。トップ層は年収3億円超も…」超実力主義のプルデンシャル生命元社員が明かす不正の萌芽
NEWSポストセブン
公用車が起こした死亡事故の後部座席に高市早苗氏の側近官僚が乗っていた可能性(時事通信/共同通信)
《高市早苗氏ショック》「大物官僚2名」がグシャグシャの公用車の中に…運転手が信号無視で死亡事故起こす、内閣府は「担当者が出払っている」
NEWSポストセブン
デビット・ベッカムと妻のヴィクトリア(時事通信フォト)
〈泥沼ベッカム家の絶縁騒動〉「私は嫌というほど知っている」デビット・ベッカムの“疑惑の不倫相手”が参戦、妻ヴィクトリアは“騒動スルー”でスパイス・ガールズを祝福
NEWSポストセブン
元旦にIZAMとの離婚を発表した吉岡美穂(時事通信フォト)
《やっぱり女性としてみてもらいたい…》吉岡美穂とIZAM、SNSから消えていた指輪と夫の写真「髪をバッサリ切ってボブヘアに」見受けられていた離婚の兆候
NEWSポストセブン
稀代のコメディアン・志村けん
《志村けんさんの3億円豪邸跡地》閑静な住宅街に「カン、カン」と音が…急ピッチで工事進める建設会社は“約9000万円で売り出し中”
NEWSポストセブン
【動画】小室眞子さん 0才児を抱えアート施設に出勤 圭さんは送り迎えでサポート
【動画】小室眞子さん 0才児を抱えアート施設に出勤 圭さんは送り迎えでサポート
NEWSポストセブン