現場では周囲がヒヤヒヤ
「かつての三田さんは、古きよき映画至上主義者。テレビでブレークした役者のことはあくまで『テレビの人』と見ていて、ちょっと区別しているようなところがありました。昔、三田さんが何かの折に『そんな、宝塚の娘さんじゃないんだから』と言ったことを聞いたことがあります。当時の三田さんからすれば、黒木さんは映画の素人。いくら宝塚の娘役トップといっても格が違う2人でした。負けず嫌いの黒木さんとしてはプライドが傷つき、悔しい思いもしたと思いますよ」(ベテラン芸能記者)
黒木は上昇志向の塊でストイック。それだけに、こだわりの強さが周囲との軋轢を生むことも少なくない。本誌は昨年、黒木が初めて監督として手がけた映画『嫌な女』で、主演の吉田羊が黒木の細かい要求にタジタジとなった様子を報じた。一方の三田も、かつて「わざわざ付き人を楽屋に呼びつけて、“ちょっとここ掻いて”と襟元を掻かせた」とわがままぶりを報じられたこともあった。
そんな2人の31年ぶりの再共演──スタッフではなくても気になるが、当時と状況は大きく変化しているようだ。
「三田さんは今年2月に個人事務所をたたんで大手プロダクションに移籍しました。やはり個人では仕事の限界があったようですが、移籍してからはコンスタントに仕事が入るようになって、三田さん自身受け入れてくれた事務所に迷惑をかけてはいけないという思いが強い。今回のドラマの現場では、共演者と写真を撮ったりして、なじもうと努力しています。今までの三田さんならこんなことはありませんでした」(前出・ドラマ関係者)
共演者とは一定の距離を保っている黒木とは対照的な様子なのだ。
「黒木さんはひとりでぽつんとしていることが多いんです。でも、三田さんが大女優っぽくなくうまくなじんでいるので、その微妙な距離感にちょっとした焦りもあるみたいで。ドラマに出演している佐藤二朗さん(48才)が現場で蚊に刺されたとき、三田さんが“掻きむしっちゃダメよ”ってアドバイスしてあげたそうなんです。それを耳にした黒木さんは、“大丈夫ですか? 刺されたんですか”ってあとから心配そうに言ったとか。別にケガしたわけでもないけど“私も気遣っている”と見せたかったんですかね(笑い)」(前出・ドラマ関係者)
現場では“過保護”にされている2人だった。
※女性セブン2017年8月3日号