このパーティーこそ、稲田氏の政治家としての資質が問われるいわくつきのものだった。その案内状には、こんな挨拶文が添えられていた。

〈今、日本を取り巻く安全保障環境が厳しい状況の中で、防衛大臣の職責はますます重くなっています。いまやまさに日本を代表する政治家の一人として多くの国民にその手腕が発揮されることと、八面六臂の活躍が期待されています。

 この度、稲田さんと同じ思いを持つ皆様と「衆議院議員稲田朋美さんと道義大国を目指す会」を開催することに致しました〉

 会場はホテル・ニューオータニ(東京)の大宴会場「鳳凰の間」で、「会費」は2万円。問い合わせ先は衆院議員会館の稲田氏の事務所になっていた。

 一見、普通の文面に見えるが、受け取った後援者たちを驚かせたのは、これが“故人からの案内状”だったからだ。挨拶文の署名には、〈稲田朋美全国後援会「ともみ組」会長〉として渡部昇一・上智大学名誉教授の名前があった。稲田氏の後援者の1人が眉をひそめて語った。

「案内状が郵送されてきたのは5月中旬でした。渡部先生は稲田さんを熱心に応援されていましたが、1か月前に亡くなっていた。その渡部先生が呼び掛け人のままになっているのを見てギョッとしましたね」

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