最初の質問が出ると、頭を小刻みに振りながらノリノリで、答えている表情も実に楽しそう。気に入った質問には嬉しそうに頬を緩め、前のめりになって流し目のような視線を送りアピールをする。気に入らない質問には眉をひそめ、無表情。「謝罪の言葉は?」という問いかけには、眉間にしわを寄せると、キョトンとした顔で記者たちを見る。
「炎上商法では?」の問いかけは否定しながらも「こんなに反響があるとは…」と頬を上げて語気を強める。何はともあれ、反響があるのが嬉しくてしょうがない、そんな声のトーンだ。さらに「サッカーの話で炎上しても何の得もない」と言い切り、苦笑い。だけど一瞬、左の口元が歪んで持ち上がり、その口元が緩んでしまった。
本当に得しないと思っているなら、例え左側の口元を持ち上げても、その口元はきつく閉じられているはず。この仕草を読み解くと、「サッカーの話で炎上するつもりはなかったけど、この炎上を利用しない手はない。注目されてよかった!」だろう。
さて謝罪でも反省でもないこの会見、マイクを握る彼女の手に注目すると…。
自分のことについて話す時、彼女はマイクの上を、指を揃えてしっかりと握っている。ところが、話が政治的な話題に変わると、途端にマイクを握り直した。蓮舫議員の戸籍の話を皮きりに、戸籍問題を取り上げてきたことをアピールするものの、マイクを握る手の位置は徐々に下に下がり、指と指の間が広がり握り方が緩んでいく。
また、「サッカーの話題ばかりで不本意」と言いながら、前のめりになって口を尖らせ、マイクをしっかと握る。国会質問に関して持論を展開しても、マイクを持つ手は少しずつ下に下がり緩んでいくのに、ツイッターのコメントについて聞かれると、マイクを握り直して、一番上ギリギリのところをしっかりと握りしめる。
この仕草からわかる彼女の本音は、「とにかく注目されたかった」、それに尽きる。政治の話は二の次だ。
「浦和レッズのファンと対話できる環境ができれば…」と言いつつ、視線を落としたところを見ると、対話したいというのは建前か? 殺害予告について相談した警察の対応は、自分の思うようなものではなかったのだろう。口を尖らせ、手で相手をつかむような、爪を立ててひっかくような仕草を見せながら説明していた。相手を抑えつけたい、攻撃したという感情が、無意識のうちに仕草になって表れていたようだ。
国会議員の肩書をフル活用する上西氏の任期は残り1年半あまり。世間もメディアも話題にしなきゃいいのにと思いつつ…注目しちゃった私も悪い。