ライフ

「クソリプおじさん」の広くて深い闇 尻職人も悲痛な叫び

尻職人がおっさんに反論(写真:アフロ)

 グラビアアイドルの「クソリプおじさん」コラムがネットで話題を呼んでいる。なぜおっさんは若い女性にクソリプを送ってしまうのか。大人力コラムニストの石原壮一郎氏が考えた。

 * * *
 断言しますが、SNSを使っているおっさんは、例外なく「クソリプ」をしています。私もきっとたくさんしてしまっています。「俺は大丈夫」「俺は気を付けている」と思っている人ほど、その悪質性も繰り出している頻度も高いと思ったほうがいいでしょう。

「クソリプ」とは「クソなリプライ」の略。もともとはツイッターで誰かに充てて送られるリプライの中のクソなものを指しましたが、今ではフェイスブックやインスタグラムのクソなコメントのことも含まれます。「クソ」呼ばわりされるのは、送られたほうが心底ゲンナリしたり、あまりの空気の読めなさに呆れたりするから。

 グラビアアイドルの倉持由香さんが、7月26日にアップされた「BLOGOS」の連載コラムで「クソリプおじさん」への怒りを爆発させました。彼女のまたの名は「尻職人」&「グラドル自画撮り部部長」。ツイッター上で日々、自らの100センチの尻にフォーカスした自画撮り写真を頻繁にアップして世の男性にたくさんの喜びや癒しを与えてくれています。

 コラムのタイトルは〈「おっぱい見せて」クソリプおじさんに悩まされ続ける26万フォロワーの尻職人〉。クソリプがいかに心にダメージを与えるか、いかに多種多様なタチの悪さを持っているか、怒りを炸裂させながらもシリ滅裂ではなく理路整然と解き明かしています。おっさんとしては正座して拝読したいところ。もちろん若者がクソリプを送っているケースも多いでしょうが、そんな奴は年齢に関わらず立派な「名誉おっさん」です。

 秀逸なのは、クソリプおじさんを野球のポジションに例えた図。守備位置ごとに「ピッチャー/行けないな~おじさん」「キャッチャー/自炊しろおじさん」「ショート/自分語りおじさん」「ライト/おっぱい見せておじさん」などと名付けられています。図のタイトルが、なぜか「クソリプで打線組んでみた」になっているのは、まあご愛嬌ですね。

 尻職人の悲痛な訴えから「クソリプおじさん」にならないための心得を学びましょう。おっさんとしてとくに心に刻みたいポイントは、たぶんこの3つです。

1.正論を振りかざしておせっかいな助言をするべからず

2.得意ジャンルだからといって無駄に張り切るべからず

3.相手の気持ちを無視した自分アピールをするべからず

 1.の「正論を振りかざしておせっかいな助言はするべからず」は、彼女が富士そばの写真をアップしたら「自炊しないとダメですよ」「野菜が足りてないですよ」と言ってくるような人に学びたいポイント。「なぜそれがクソリプなの?」と思ったあなたは、かなり重症です。本人は理由や好みがあって食べているのに、見ず知らずのおっさんにダメ出しされるいわれはありません。

 彼女はコラムの中で〈そういうおじさんは、会社で女性社員がファミチキ食べてたりしたら「太るよ」とか「肌荒れするよ」とか言うんでしょうか!? そんな社会生活を送っていたら女性社員から嫌われちゃうと思うんですけど。〉と書いています。まさにそのとおり。相手がタレントや著名人だと、面と向かって言えないことを言ったりいきなり強気になったりする人は少なくありません。たいへんみっともないので厳に慎みましょう。

関連記事

トピックス

モデルで女優のKoki,
《9頭身のラインがクッキリ》Koki,が撮影打ち上げの夜にタイトジーンズで“名残惜しげなハグ”…2027年公開の映画ではラウールと共演
NEWSポストセブン
前回は歓喜の中心にいた3人だが…
《2026年WBCで連覇を目指す侍ジャパン》山本由伸も佐々木朗希も大谷翔平も投げられない? 激闘を制したドジャースの日本人トリオに立ちはだかるいくつもの壁
週刊ポスト
高市早苗首相(時事通信フォト)
高市早苗首相、16年前にフジテレビで披露したX JAPAN『Rusty Nail』の“完全になりきっていた”絶賛パフォーマンスの一方「後悔を感じている」か
女性セブン
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
「『あまり外に出られない。ごめんね』と…」”普通の主婦”だった安福久美子容疑者の「26年間の隠伏での変化」、知人は「普段どおりの生活が“透明人間”になる手段だったのか…」《名古屋主婦殺人》
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《中村橋之助が婚約発表》三田寛子が元乃木坂46・能條愛未に伝えた「安心しなさい」の意味…夫・芝翫の不倫報道でも揺るがなかった“家族としての思い”
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
「秋らしいブラウンコーデも素敵」皇后雅子さま、ワントーンコーデに取り入れたのは30年以上ご愛用の「フェラガモのバッグ」
NEWSポストセブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人》大分県警が八田與一容疑者を「海底ゴミ引き揚げ」 で“徹底捜査”か、漁港関係者が話す”手がかり発見の可能性”「過去に骨が見つかったのは1回」
愛子さま(撮影/JMPA)
愛子さま、母校の学園祭に“秋の休日スタイル”で参加 出店でカリカリチーズ棒を購入、ラップバトルもご観覧 リラックスされたご様子でリフレッシュタイムを満喫 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン
クマによる被害が相次いでいる(getty images/「クマダス」より)
「胃の内容物の多くは人肉だった」「(遺体に)餌として喰われた痕跡が確認」十和利山熊襲撃事件、人間の味を覚えた“複数”のツキノワグマが起こした惨劇《本州最悪の被害》
NEWSポストセブン