平成25年 京都観光総合調査」によると、京都を訪れる観光客は「女性が約6割」、そして「50代以上の方が約6割」という結果が出ている。
そして「BSデジタル放送メディアパワーガイド2016」によれば、BS放送の中心視聴者層は50代以上の男女が合計84.2%占めることがわかっている。
つまり、京都の観光客とBSユーザーは非常に親和性が高いのである。
第三に、京都にある社寺仏閣、さらには四季折々の自然が、BSが求める「映像美」を十二分に満たしていることも重要だ。
釘を一本も使わない「懸(がけ)造り」という構造で造られた清水寺本堂、赤い鳥居が連なる伏見稲荷大社、池の向こうに浮かぶ平等院鳳凰堂、秋の季節、境内の3000本余りに及ぶカエデの紅葉が見事な「永観堂」…。そんな圧巻のビジュアルは、よりプレミアム感を求めるBSの番組にマッチしているのである。
第四に、これはBSに限らない話ではあるが、寺や仏像に隠れた秘話をひも解くことで、高い教養を得られるだけではなく、幕末を生き抜いた坂本龍馬や新撰組といったロマン、本能寺で最後を遂げた信長の死にまつわるミステリーなど、テレビ番組を作るうえでは事欠かない要素が、京都には満載である点も付け加えておきたい。
最後に、京都には何回訪れても新鮮な発見があるように、同じ場所をいくら見ても飽きない、尽きせぬ醍醐味がある。ぜひテレビの前で、京都観光を楽しんでみてはいかがだろうか。 (芸能ライター・飯山みつる)