毎週日曜午後2時15分からの15分番組『京の菓子ごよみ』(BS12)は「京菓子」にスポットをあてた番組。そのおいしさはもちろん、意匠や職人の技を紹介している。
NHK-BSプレミアムでは、京の食文化をひも解く『京都の食 8つの秘密』や、守り継がれる伝統の音を探しに行く『京都 音めぐり』といったミニ番組が頻繁に再放送されている。
続いて、「目線」を変えたものも。NHK-BS1の『京、ぶらり。』(放送は随時)は、カメラが旅人目線で、京都をぶらりと旅する番組。本当に旅している感覚に襲われる。
KBS京都が制作・放送し、CS「ホームドラマチャンネル」でも流れている『JEFF@KYOTO 』(放送随時)では外国人目線の京都の魅力を発信している。
『京都暮らし』(旅チャンネル)は、京都の伝統家屋「町家」に実際に一定期間滞在しながら、“いちげんさん”では味わえない普段着の京都を、生活者目線で“体験”“体感”していく番組だ。
このように多種多様な京都の旅番組。だがどうしてここまで京都の番組がBS、CSに多いのだろうか。まず大前提として、京都が国内でも有数の人気観光地であることが挙げられるだろう。
京都市が今年6月に発表した「平成28年 京都観光総合調査」によると、昨年1年間の日本人の京都の宿泊客数は1097万人と過去最高を記録。修学旅行生も、全国の対象生徒数が6万8千人減少する中、京都は対前年比1万2千人、1.1%増の110万5千人を記録している。
北海道や福岡、沖縄など、旅行者はさまざまな観光地に分散しているが、日本人が旅する場所として真っ先に思い浮かぶ京都の旅番組が企画されるのはごく自然なことであろう。
また第二の理由として、京都とBS視聴者の相性の良さが挙げられる。