高須:大臣のポストにしがみつくような政治家もいるなかで、大臣就任の要請を断ることができるとは、本当に正直者なのだと思う。国家院答弁なんかを見ていると、「安倍叩き」という目的ありきで、あることないこと話しているような政治家もいるなか、江崎さんは人間的にすごく誠実なのではないかな。しかも、素人とは言いながらも最終的には大臣を引き受けたのだから、それ相当の覚悟もあるってことだと思うね。実務的なことは専門的知識のある部下に任せて、責任は自分で取るという、理想の上司になりそうだ。
──でも、野党にとっては、いい攻撃材料ではありますよね。
高須:だからこそ、部下たちの腕の見せ所だよ。国会では江崎大臣に意地悪な質問も飛んでくるだろうけど、それを上手にかわす答弁書を官僚が作ってくれるに違いない(笑い)。なにかと官僚と政府の関係の悪さが目立っている最近だけど、江崎大臣に関しては、官僚のみなさんの力でしっかり守っていただきたいなあ。
──今回の内閣改造を受けての世論調査では安倍政権の支持率が上昇しました。読売新聞では42%、毎日新聞と朝日新聞では35%、共同通信社では44.4%でした。
高須:多少は評価されているということなんだろうけど、今、テレビのニュースは安倍政権叩きばっかりでしょ? 江崎大臣の発言や、森友学園・加計学園問題なんかが“叩き”のネタになっているわけだ。そういう報道ばっかりのなかで世論調査を行ったとして、果たして本当の支持率が浮かび上がってくるのかという点には疑問が残る。
それに、新聞社の世論調査はいまだにいろんな世帯にランダムで電話をかけてアンケートを取っているんだよ。今どき電話なんて使わないっていう人も多いのに。
──かつては固定電話だけが対象だったようですが、今は携帯電話も調査対象になっているようですね。でも、調査地域が限定されている場合は、固定電話のみだそうです。
高須:調査する時間も限られているわけだよ。たとえば平日の昼間だったら、仕事をしている人なんかは電話に出られない可能性もある。そもそも知らない番号から電話がかかってきて、ちゃんと対応する人がどれくらいいるのかもわからない。つまり、あまりにも時代遅れな方法で取った世論調査だということ。そこに一体どれだけの意味があるんだろうか。それを大々的に発表する新聞社そのものに問題があるとさえ思う。それこそ電話の世論調査は「フェイクニュース」だ。