◆オウムと援助交際女子高生
『終わりなき日常を生きろ』
宮台真司著/平成7年(1995年)刊/ちくま文庫/本体640円+税

 平成7年7月、オウム真理教事件後に緊急出版された。輝きを失った社会の中では、「良きこと」を求めてさまよう良心が、サリンを撒いてまで変革を実現させようとする反社会的な選択に行き着く。むしろ援助交際女子高生たちのように「終わらない日常」をまったりと生き延びるしたたかな能力が必要と説いた。

◆「iモード」生みの親の奮戦記
『iモード事件』
松永真理著/平成12年(2000年)刊/角川文庫/本体457円+税

 転職情報誌『とらばーゆ』編集長がドコモに“とらばーゆ”。官僚主義的な社風の中で「7人の侍」を従えて奮闘。世界初の携帯インターネット接続サービス「iモード」を平成11年1月に立ち上げ、一躍時代の寵児となる。本書はその奮戦記だ。ガラパゴス携帯と揶揄されるのは彼女が颯爽と退職したはるか後だった。

◆実力主義の欺瞞を明らかに
『不平等社会日本』/佐藤俊樹著/平成12年(2000年)刊/中公新書/本体660円+税

 統計調査と分析を駆使してエリートの子しかエリートになれない階級閉鎖性を指摘。「一億総中流」と呼ばれ、結果の平等を重んじるとみなされていた常識的日本観を根本より覆した。努力すれば報われると信じる実力主義の欺瞞を20世紀最後の平成12年に示し、21世紀の格差社会論の嚆矢となった。

トピックス

クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
“飛ばし屋あいちゃん”の異名も
《女子ゴルフ後藤あい》16歳ドラコン女王“驚異のぶっ飛び”の秘密は「軟らかいシャフトで飛ばす」 アマチュアゴルファーでも実践できるのか? 専門家が解説
週刊ポスト
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン